5月の星空
下弦から新月にかけてゴールデンウィークとなり,今年は星を見るのによい月回りです。星の美しい山の上ではまだまだ寒いので,しっかり防寒して星空を観察してください。
例年ゴールデンウィークに活動している みずがめ座 η流星群は,夏のペルセウス 群や冬のふたご 群のような大きな群ではありませんが,コンスタントに1時間に10個程度は流れます。流星を見られる確率が高まりますから,まだ流れ星を見たことが無い方は,明け方近くに空を見上げてみるとよいでしょう。
11日には小惑星番号1番のケレスがてんびん座 で衝を迎えます。
衝といっても双眼鏡か小型望遠鏡が必要になりますが,場所はおとめ座 μとてんびん座 βの真ん中あたり。数日間追ってみると移動の様子がわかります。
先月に衝を迎えた木星はおとめ座 で,夜半にかけてまだまだ見頃です。図は5月11日の位置ですが,とにかく空で一番明るく輝いているのが木星。小望遠鏡でも模様や4大衛星の動きを観察することができます。
19日の接食は,能登半島の先端と房総半島の先端を結ぶ線上で見られ,2005年の接触の中では条件の良いものの一つ。この線より南側の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。接食の線上へ行くことができる人は,ぜひ月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しんでみましょう。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 おおぐま座 ・ コップ座
【中旬】
【下旬】 かみのけ座 ・ からす座 ・ はえ座(☆) ・ みなみじゅうじ座(☆)
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 NGC3242 (うみへび座), M97 (おおぐま座)
【散開星団】 M44 (プレセペ,かに座)
【球状星団】 M3 (りょうけん座), NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座), M65・M66 (しし座), かみのけ座〜おとめ座銀河群
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜日 | 月 | 天文現象 |
1 | 日 | 下弦:15時24分 | |
2 | 月 | 八十八夜 | |
5 | 木 | 立夏:18時53分。太陽の黄経が 45度になる。 | |
6 | 金 | みずがめ座η流星群が極大:08時 | |
8 | 日 | 新月:17時45分 | |
11 | 水 | 小惑星(1)ケレスが衝(てんびん座,7.0等) | |
13 | 金 | 海王星が西矩:13時 | |
14 | 土 | 月が最遠:23時(視直径29分32秒) | |
16 | 月 | 上弦:17時57分 | |
19 | 木 | おとめ座13番星(5.9等)の接食(北限界):22時36分(新潟県−神奈川県) | |
21 | 土 | 小満:07時47分。太陽の黄経が 60度になる。 | |
24 | 火 | 満月:05時18分 | |
26 | 木 | 月が最近:20時(視直径32分48秒) | |
30 | 月 | 下弦:20時47分 |