人を思いやるのは大切なことなのです。
人の間で生きてゆくなか、どうしても必要なことなのです。
でも純粋に誰かを思いやるのは、とても難しいのです。
人はみな、自分の物差ししか持っていませんから。
間違った思いやりは相手を困らせ自分の行き場を奪います。
間違った気遣いは人間関係の歯車を狂わせます。
間違った遠慮は拡大生産され底なし沼のように事態を悪化させます。
そうしてこじれた関係は、時に修復不能です。
けれどどんなに絶望しても、今日もわたしは生きています。
おそらく明日も生きています。
人と人との関係の中で生きてゆかねばならないのです。
どんなに絶望しても、そうするほか道はないのです。