空へ帰ろう

   夏の夜空があんなにも輝いていたことを
   冬の夜空があんなにも煌めいていたことを
   いつか忘れて生きていた

   秋の夕空があんなにも切なかったことを
   春の夜明けがあんなにも嬉しかったことを
   いつか忘れて生きていた

   空を見上げなくなったからじゃない
   忘れなければ辛すぎた

   輝いていた想い出を
   思い出すのが怖くてそれでも思い出したくて
   目を閉じたまま見上げてる

   空を空を空を

あの空へ帰ろう

わたしが帰る場所。そして帰れない場所。だからあなたはいつも切ない。