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ギリシア神話に登場するオリュンポス12神の一人で,ゼウスの姉。炉、竈(かまど)を司る女神。
ローマ神話ではウェスタ(Vesta)に相当する。
クロノスとレアの長女。
アテナ・アルテミスと並ぶ三大処女神。夫も子もいない。
ヘスティアはゼウスの兄弟姉妹の長子としてクロノスとレアの間に生まれたが、自分の子に地位を奪われることを恐れた父親クロノスは、生まれた子を次々と飲み込んでしまった。母親レアの画策によって最後の息子ゼウスのみがこの難を逃れ、やがてクロノスのお腹の中から兄や姉たちを吐き出させる。
このとき、最初に飲み込まれたヘスティアは一番下にいたため最後に出てくることになり、そのせいで兄弟姉妹の中で一番若い神となった。ヘスティアはこのため長子であり末子であると言われる。
美しく優しい性格のヘスティアは弟のポセイドンと甥のアポロンに求婚されたが、結婚を望まず、大神ゼウスに処女神であり続けることを願い、認められた。彼女は結婚する代わりに炉として全ての家庭の中心に座し、家庭の延長上にある国家の守護神として崇められる権利を得た。
また、炉は人間の家のみならず、全ての神々の家=神殿にも存在することから、ヘスティアは全ての神殿に居場所を持ち,特に炉は神殿で犠牲を捧げる場所であったことから、犠牲の最初の部分と最後の部分を受け取る特権を持っていた。これは彼女がクロノスとレアの長子であり末子であることにより定められた。
1857年8月16日に発見された小惑星(46)にヘスティアの名がつけられている。
また、1807年3月29日に発見された小惑星(4)には、カール・フリードリヒ・ガウスによってヘスティアのローマ名ヴェスタがつけられている。ヴェスタは4大小惑星の一つで準惑星に分類される可能性を持つ。