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ブルックナーの思いで

 たまたまだろうと思うが,小さい頃からクラシック音楽に興味を持つことが多かった。とはいっても音楽一家でもなければ,家族でコンサートに行ったいるするようなブルジョアな家庭ではなかったので,ラジオから流れてくる曲に興味を持ったりするのがせいぜいだった。だからろくに作曲家も作品の名前も知らず,超有名な曲を知っている程度だった。しかし漠然と聞き心地の良いバロック音楽や,弦楽器の音色は好きだった。

 高校時代は,普通科とともに音楽科のある高校だったので,校舎のどこかしらからピアノの音が聞こえてくる環境であったり,音楽好きも多かったせいか,徐々にクラシック音楽の環境が普通になっていった。当時覚えているのはN先輩がリストのピアノ協奏曲だったと思うが,目の前で弾いているのを見てちょっとしたカルチャーショックだった。

 大学時代に入ると,これもどんなきっかけだったのか忘れてしまったが,別の趣味で良くしてもらっていたYさんが,ブルックナーを薦めてくれた。これまで漠然とクラシックに興味の持っていた状態から,明確に作曲家,作品,指揮者,演奏家を指定して聴くという行為を行った初めてのことだったと思う。そのときの曲が,ブルックナーの交響曲5番,朝比奈隆指揮の新日フィルだった。このCDを手にして,数百回は聞いていると思う。レコードならまさにすり切れている状態じゃないだろうか。これには少し訳があって,同じ指揮,演目で,オケだけが大阪フィルの生演奏を聴くことになっていたからなんだけど。。。その後Yさんとは音信不通だが元気だろうか。
 そんなこんなで,ブルックナーの5番ばっかり聴いていたんだけど,またこれは何という巡り合わせなのか,大学時代のバイト先のTさんが無類のブルックナー好きだった。いわゆるオーディオマニアだったんだと思うけど,ブルックナーマニアでもあったみたいだ。00番から9番まで,どの指揮がよいとか,どこの演奏がいいに始まって,ホールの音響の話や,録音の状態,絶版になったレコードの話など,バイトの合間にすごい勢いで語ってくれた。そのときにおすすめのCDを教えてもらったんだけど,そのメモを引っ越しのと気になくしてしまったのが悔やまれる。

 これ以降,ブルックナーは気になって仕方ない。やはり5番への思い入れは強い。3番も4番も7番も8番も好きなんだけど,5番はいつも気になる。

 つい最近は,会社の同僚のMさんがブルックナーオタクだと言うことが発覚した。意外といるのかなぁ。