作成:2000-04-28
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アラビアの星のつなぎ方で,ペルセウス座やカシオペア座の星の名の語源になっている。
おうし座のプレアデス星団を中心にして,くじら座方向及びペルセウス座方向へ2列の星の列が伸びていることに注目し,これを大きく広げた両手に見立てたもの。全長120度に及ぶ大きな手である。
プレアデス星団からペルセウス座・カシオペア座へと,北へ伸びる星々が右手。ペルセウス座の星たちを腕,カシオペア座のW型を広げた手先と見る。
また,おうし座からくじら座へと南西に伸びていく星の配列が左手。おうし座からくじらの胴体までが腕,くじらの尾を手先と見る。
アル・トゥラヤー(al Thurayya)は,アラビア語でプレアデスを呼ぶ名前で,“多くの小さいものたち”の意である。星の名は, Al ○○ al Thurayya (プレアデスの○○)という形をとっており,星によっては○○の部分だけが残って名前となっている。
右手の星星座名:Per:ペルセウス座,Cas:カシオペア座
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左手の星星座名:Cet:くじら座
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参考: 『星座の神話』 原恵著 恒星社厚生閣 (1996)