☆2008年7月の星空

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2008年7月の星空情報

7/2朝の水星と月の図

 2日には水星が明け方の東の空で西方最大離角を迎えます。2日午前3時半の東京の高度が地平線から3.4度。低くて捜すのは難しいと思いますが,近くに月齢28の細い月が懸かっていますから,目印になるでしょう。

 七夕は例年梅雨で星が見にくいものですが,今年は月明かりもなく星が見やすい条件ですので,運良く梅雨の晴れ間に当たりましたら夜空を見上げてみてください。織り姫はこと座 のベガ,彦星はわし座 のアルタイルです(夏の星座を探してみよう)。
 曇ってしまったら,来月7日の旧暦七夕を待ちましょう。

 9日にを迎える木星は,夏の長い薄明が終わる21時頃には南東の空に明るく輝いています。
 小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かりますので,できるだけ風のない,大気が安定した日に見てみましょう。縞模様のスケッチを続けると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。

 夏休みに入った直後は天気が安定するためキャンプをする機会も多いことと思いますが,今年は18日が満月となり,休みに入った直後は条件がよくありません。26日が下弦ですので,キャンプなどで星空観望の計画がある方は,できるだけ7月後半をねらうと良いでしょう。

 27日には,下弦を過ぎた月がおうし座 のプレヤデス星団(すばる)の中を通り,すばるの星が月に隠される星食が起こります。
 星は月の明るい部分へ沈み,暗い部分から出現します。月が少し大きいので,出現の方がより見やすいと思います。


南中する星座 (夏の星座夏の全天星図

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 おおかみ座てんびん座
 【中旬】 かんむり座こぐま座 ・ じょうぎ座(☆) ・ ふうちょう座(☆) ・ へび座頭部 ・ みなみのさんかく座(☆)
 【下旬】 さそり座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 M57 (環状星雲,こと座)
 【散光星雲】 M8 (干潟星雲,いて座), M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座), M20 (三裂星雲,いて座), 他,天の川に多数
 【散開星団】 M21・M23・M24・M25 (いて座), M6・M7 (さそり座), 他,天の川に多数
 【球状星団】 M3 (りょうけん座), M4・M80 (さそり座), M5 (へび座), M10・M12 (へびつかい座), M13・M92 (ヘルクレス座)
 【銀河(系外星雲)】 M51 (子もち星雲,りょうけん座), M101 (おおぐま座)


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1
半夏生:20時38分。太陽の黄経が 100度になる。
2
水星が西方最大離角:3時(+0.5等,離角21度47分,視直径8秒0)
月が最近:6時(視直径33分14秒)
3新月のイメージ新月:11時19分
4
地球が遠日点を通過:17時
7
七夕
小暑:2時27分。太陽の黄経が 105度になる。
9
木星が:17時(いて座,-2.7等)
10上弦の月のイメージ上弦:13時35分
11
火星が土星の南0度42分を通過
14
月が最遠:13時(視直径29分28秒)
18満月のイメージ満月:16時59分
19
夏の土用の入り:16時28分。太陽の黄経が 117度になる。
夏の土用入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
22
大暑:19時55分。太陽の黄経が 120度になる。
26下弦の月のイメージ下弦:3時42分
27
プレヤデス星団(すばる,M45,おうし座 )の食
28
おうし座 20番星(3.9等)の星食
みずがめ座 δ流星群が極大
29
水星が外合:20時
やぎ座 流星群が極大
30
月が最近:8時(視直径32分50秒)

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