イヤホン(ER-6i)を買ってみた

| | コメント(0) | トラックバック(0)
ER-6iを買ってみたので簡単にレビューしてみます。

 通勤の行き帰りや,出張の移動中などにiPod touch を使って音楽やPodcastなどを聴いています。もともとiPodについていたイヤホンはいかにもちゃちなもので,あんまり音はよくありません。
 そんなわけで,別に買ってみたのがゼンハイザーのMX500とAKGのK12Pです。両方とも3000円前後で,とてもいい音が出ます。音マニアではないので,そこそこの音が出れば満足で,はずれを買わなければいいと思っていましたが,両方ともあたりでした。もう売っていないようです。


 二つともいわゆるオープンエア型と呼ばれるイヤホンで,昔からあるタイプです。
 普段使いには全然問題なのですが,通勤などの移動時にはあまり向きません。電車の中や,特に飛行機の中はかなりひどい環境ノイズがあり,相当音量を大きくしないと音楽が聞こえません。音を大きくすると音漏れが大きくなって,シャカシャカ音が耳障りです。それになりよりも自分の耳に悪いと思われます。最近はこの手の難聴も増えているみたいで心配です。

 これを解決しようと思って次に手に入れたのがSONYのノイズキャンセリングイヤホンです。


 8000円前後で買いました。今はかなり値が下がっているようですね。
 最初にこれを使ったときは感動ものでした。
 耳に入れる部分は,耳穴の奥までねじ込むようになっており,耳栓のようになります。この構造をカナル型というそうです。このタイプのイヤホンはCanalphoneというらしいです。
 で,この耳栓をしただけでかなり雑音が消えるのですが,この製品にはイヤホン部分にマイクがついており,マイクで外部の雑音を集音します。そして,この拾った雑音の逆位相の音をプレーヤから出力される音声に合成することによって雑音を消しています。
 逆位相の音を発生させるために,電子回路がついており単四電池が必要です。そしてこのイヤフォンを装着して電源をオンにするとその瞬間から周りの雑音が消えて静寂が現れます。
 すべての外部の音が消えるわけではなく,周波数の小さな音(低音)が特に消えるようにできており,電車のモーター音や,飛行機のジェットノイズなどには効果てきめんです。ノイズが消えることによって本来聞きたい音が小さな音で聞こえるようになるので,音量を下げることができ耳にも良さそうです。
 唯一難点があるとすれば,音を加工しているわけですのでいまいち音の質がよくありません。全く音が鳴っていないときにホワイトノイズが気になりますし,高音がいまいち綺麗じゃありません。忠実な音じゃなくなっている感じです。
 それを差し置いても,移動中の音楽鑑賞には最適なので長らく愛用していました。

 長らく使っていたノイズキャンセリングイヤホンですが,電源スイッチ部分で接触不良が起きたようで,スイッチの位置によっては左から音が出なくなることが起きるようになりました。イヤホンは使わないときは丸めて鞄の中に突っ込んでおくことも多いですし,消耗品なのかもしれません。

 次もノイズキャンセリングがいいかと思っていたのですが,カナル型のすごいやつはかなり耳栓度合いも強いようで,ノイズキャンセリングなど無くても,相当外部のノイズが気にならなくなるようです。カナル型のメーカとして有名なのが,Etymotic Research と SHURE のようです。もちろん他にも多数のメーカがありますが,この2社が手に入りやすそうです。
 Etymotic Reaearch は,ER-4,ER-6などが,SHUREはSE110,SE210といった製品が耳栓として良さそうです。
 それにしてもこれらの製品は高いです。1万円〜3万円ほど。たかがイヤホンに1万円です。ちょっと今までの感覚と違って気軽に買える気がしません。





 あまりに高い製品なので,試聴できる店を探して実際に音楽を聴いてきました。
 まず試したのが,SHURE SE110。店の人に頼んで試聴させてもらいましたが,いきなり難儀しました。耳につけるのが大変です。本当に耳栓みたいになっていて,ウレタン素材のイヤピースを手でつぶして耳に差し込みます。SHUREのイヤホンですが,ケーブルを耳の裏に回すのが正しい付け方です。これが難しいです。ケーブルを取り回しているとイヤホンが抜けたりしますし,付け直そうと思ってもイヤピースの形が元に戻って耳の奥まで入らないですし。これはつけるのが面倒です。
 きちんとつけ終わったら,確かにこれはすごいです。大音量で音楽が流れている店内でもかなり遮音され,音楽自体も小さな音で聞こえるようになります。音の質はノイズキャンセリングなどしていないのでクリアです。そしてすごいのが低音です。ズンズン響いてきます。ベースやコントラバスの音が今まで以上に聞こえます。
 次に聴いたのがEtymoticのER-6i。こちらのイヤピースは樹脂製3段の耳栓がついています。一般的にキノコと言われているようです。この3段の耳栓があるおかげで非常に遮音性が高くなっています。おまけにつけやすいです。同じお店で試しましたが,遮音性はSHUREと変わらずお店の喧噪が気になりません。肝心の音ですが,高音がかなりシャープに感じます。かわりに低音が弱めに感じますが,その分こもった感じな音はせず,クリアさは Etymoticの方が上のようです。
 次に聴いたのはER-6iの上位機種のER-4P。値段は倍以上します。さぞかし変わるのかと思いきや,ほとんどER-6との差がわかりません。さほど肥えた耳を持っているわけではないですし,そもそも聴いているのがiPodですし,AAC 128kbpsに圧縮された音を聞いているので差が出なかったのかもしれません。
 というわけで結局購入したのはER-6iです。ER-6とER-6iとの違いはインピーダンスの違いです。ER-6は48オームですが,ER-6iは16オームと小さくなっています。プレーヤーの音を小さくしても大きな音が出ると言うことです。そのかわりにノイズが多くなると言うことですが,私には多分知覚できないでしょう。同じくER-4もER-4SとER-4Pがあって,ER-4Pが低インピーダンスです。
 

 私が買ったときは14800円でした。こんな高いイヤホンを買うのは初めてです。
 パッケージはなかなかちゃちな作りですが大丈夫でしょうか。開けてみたときの印象は14800円もするのか?これ。って感じです。ケーブルがかなり細く,ちぎれないか心配なぐらいです。断線したら終わりですからね。あと,小さなポーチがついてきましたが,多分使うことはないでしょう。ケーブルが長く1.5mあり,普段は長すぎると思います。


 本体はなかなか小さく軽いので,耳への負担はほとんどありません。透明樹脂なのでちょっと安っぽくも見えますが,耳からはほとんどはみ出ないので,気にならないでしょう。反面イヤピースが大きく,ぐりぐりと耳穴に入れるのは最初は抵抗があります。耳穴が広がったりしないのでしょうか?イヤピースは本体にねじ込む方式ですが,かなり頑丈で簡単には外れません。前のイヤホンが外れやすくて常に予備のイヤピースを持ち歩いていたので,これぐらいの方がありがたいです。
 イヤピースをつける部分には白いフィルターがついていて,ユーザで交換できるようになっています。これはありがたいです。しかしマニュアルには3ヶ月に一度交換するように書いてありますが,これはいくら何でもやりすぎでは?
 

 本体以外には交換用のイヤピースとフィルターの交換セット,そしてクリップがついています。
 イヤピースは元々ついている3段キノコが1セットとウレタン素材のイヤピースが1セットついています。3段キノコが苦手な人もいるようなので,ウレタン素材もついているようですが,私は気にならないのでそのまま使っています。フィルターは1セットと交換用の器具がついてきます。
 そして地味に便利なのがクリップです。耳穴にねじ込むのでそうそう外れませんが,シャツなどにクリップで留められると安心感が増します。最初はY字部分の下についていましたが,分岐部分を調節できるため,上に付け替えました。

 そして音の方ですが,本当にすごいです。
 とても聞き慣れている,ブルックナーの5番で確認してみました。冒頭のコントラバスのピアニッシモがビックリするぐらい聞き取れます。ブルックナーの交響曲は音の大きな部分と小さな分の差が大きく,今までは小さな部分は聞き逃してしまうことが多かったのですが,そんな部分の音がこのイヤホンだと聞こえてきます。他にも,チャイコフスキーやモーツアルトのバイオリン協奏曲などヴァイオリンの伸びやかな高音がすぐそばで鳴っているように聞こえます。圧縮音源で音がよくないのかと思っていましたが,条件さえそろえばそれも気にならないようになるるのかと思います。


トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: イヤホン(ER-6i)を買ってみた

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://mirahouse.jp/mt/mt-tb.cgi/203

コメントする

このブログ記事について

このページは、n10が2009年3月 1日 18:02に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「水槽の濾過材を交換」です。

次のブログ記事は「東京駅のWiFi環境」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。