☆7月の星空

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2004年7月の星空情報

 梅雨空の前半は,月も大きく注目すべき特別な天文現象も起こりません。

 七夕の日の月齢は20で,早い時間帯なら月明かりのない空で織り姫(こと座 のベガ)と彦星(わし座 のアルタイル)を見ることができるでしょう。ベガは,午後11時頃ほぼ天頂に輝いています。

 夏休みに入った直後は梅雨明けして天気も安定する頃ですからキャンプをする機会が多いことと思います。宵の西空には15日に最大光度を迎えた金星が一番星として輝いていますから探してみましょう。25日が下弦の月ですので,星空を見上げるのは夜半過ぎがよいでしょう。
 後半に入ると8月に極大を迎えるペルセウス座流星群も流れ始め流星が増えますが,8月1日が満月ですから,星を見るには適さない条件となります。

 26日の接食は,佐渡島から新潟県に入り,福島市付近を通って太平洋へ抜ける線上で見られ,2004年の接触の中では条件の良いものの一つです。この線より南側の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。接食の線上へ行くことができる人は,ぜひ月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しんでみましょう。

 27日には夕空で水星が東方最大離隔を迎えますが,午後7時半の高度が6度程度。まだ遅くまで薄明が続きますから,探し出すのはかなり難しいでしょう。


南中する星座 (夏の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 おおかみ座てんびん座
 【中旬】 かんむり座 ・ こぐま座 ・ じょうぎ座(☆) ・ ふうちょう座(☆) ・ へび座頭部 ・ みなみのさんかく座(☆)
 【下旬】 さそり座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 M57 (環状星雲,こと座)
 【散光星雲】 M8 (干潟星雲,いて座), M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座), M20 (三裂星雲,いて座), 他,天の川に多数
 【散開星団】 M21・M23・M24・M25 (いて座), M6・M7 (さそり座), 他,天の川に多数
 【球状星団】 M3 (りょうけん座), M4・M80 (さそり座), M5 (へび座), M10・M12 (へびつかい座), M13・M92 (ヘルクレス座)
 【銀河(系外星雲)】 M51 (子もち星雲,りょうけん座), M101 (おおぐま座)


 惑星用語の説明はこちら
天文現象
1
半夏生:21時37分。太陽の黄経が 100度になる。
2月が最近:8時(視直径33分26秒)
満月:20時09分
5
地球が遠日点を通過:20時
7
小暑:03時31分。太陽の黄経が 105度になる。
七夕
小惑星(3)ジュノーが(10.2等,わし座
9下弦:16時34分
土星が
15
月が最遠:6時。視直径29分25秒
金星が最大光度:9時(-4.5等)
17新月:20時24分
19
夏の土用の入り:17時26分。太陽の黄経が 117度になる。
夏の土用入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
22
大暑:20時50分。太陽の黄経が 120度になる。
25上弦:12時37分
26
てんびん座ι(4.5等)の接食(北限界):21時03分(東北地方)
27
水星が東方最大離隔:12時(0.5等,離角27度07分,視直径7秒7)
29
みずがめ座δ流星群が極大
30
やぎ座 流星群が極大


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