12月の星空
上旬は,明け方の南東の空に注目してみましょう。5日の朝に火星と金星が1度まで最接近しますが,10日頃まで木星や細い月も含めてにぎやかなランデブーが観察できます。空気が澄んでくる頃なので,周囲の風景と共に楽しみましょう。
下旬になると,30日には水星が西方最大離角となり明け方の空に加わります。30日の朝6時の水星の高度は9度くらいですが,明るい金星が1度程度離れたところに輝いているので探し出すチャンスです。
毎年師走の空を飾るふたご座 流星群は,今年は条件最良。一晩中コンスタントに流れる安定した流星群で,近年夏のペルセウス座 流星群をしのぐほど活動が活発で,極大時には1時間あたり80個ほどの流星が流れます。12月5日頃には活動期に入り,20日頃まで続きます。
下旬は,比較的条件の良い小惑星による恒星食が2回あります。
25日のLovaの食はかに座 で対象星は10.0等,29日のVirginiaはおうし座 で対象星は10.7等。詳細な情報は,こちらで手に入れることができます。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 カシオペア座 ・ ほうおう座
【中旬】 くじら座 ・ さんかく座
【下旬】 おひつじ座 ・ みずへび座(☆)・ろ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M34 (ペルセウス座), h-χ (二重星団,ペルセウス座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33(さんかく座), M74 (うお座), M77 (くじら座)
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
5 | 日 | 下弦:09時53分 金星と火星が接近:16時(1度15分) | |
7 | 火 | 大雪:03時49分。太陽の黄経が 255度になる。 | |
10 | 金 | 水星が内合:19時 | |
12 | 日 | 新月:10時29分 | |
13 | 月 | 月が最近:06時(視直径33分23秒) | |
14 | 火 | ふたご座 流星群が極大:09時(好条件) 冥王星が合:13時 | |
15 | 水 | オリオン座 χ流星群が極大(好条件) | |
19 | 日 | 上弦:01時40分 | |
21 | 火 | 小惑星(639)Latonaによる恒星食:04時39分(中部地方,減光5.8等,4.1秒継続) 冬至:21時42分。太陽の黄経が 270度になる。 | |
22 | 水 | こぐま座 流星群が極大:18時 | |
25 | 土 | 小惑星(868)Lovaによる恒星食:02時29分(中国・四国地方,減光4.1等,6.9秒継続) | |
27 | 月 | 満月:00時06分 | |
28 | 火 | 月が最遠:04時(視直径29分24秒) | |
29 | 水 | 小惑星(50)Virginiaによる恒星食:21時14分(東北地方,減光1.7等,6.5秒継続) | |
30 | 木 | 水星が西方最大離角:05時 (-0.3等,離角22度27分,視直径6秒6) |