帰冬

暗く寒々とした空を待ちわびて
吹きすさぶ風になりたくて
悲しいほどたくさん天を仰いだ
 
イルミネーションの輝きが凍り付く
だからほんのひととき生き返ろう
君と過ごした冬を記念するために
 
風よアスファルトの熱を奪うがいい
冬の命を守っておくれ
春がわたしを溶かすまで
 
光に沈み師走は更けぬ

光に沈み師走は更けぬ