十六夜

君と見上げたあの日の月を
暗く姿を潜めた遠い日の月を
ただ懐かしく思い出す

君は元気にしているだろうか
空を見上げているだろうか
時にはあの夜の月を想うだろうか

今宵の月は明るくて
欠けたことなどなかったかのよう

その方がいい
その方が

皆既月食