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ギリシア神話に登場するオリュンポス12神の一人で,戦いの神。戦いの中でも,知恵を使った戦いを司るアテナに対し,残忍で血なまぐさい戦闘を支配する。
ローマ神話ではマルス(Mars)に相当する。
ヘファイストスの妻アフロディーテと通じてヘファイストスに抑えられたという神話がある(ホメロスの『オデュッセイア』)が,別の説ではアフロディーテの夫。
トロイア戦争ではギリシア軍に敵対しトロイア側につく。女武者アマゾン族の祖として崇められる。
アテナイの最高法廷をアレオパゴスというが,これは“アレスの丘”という意味で,かつてアレスがここで裁きを受けたことが由来。
アレスに相当するローマ神話のマルスは,ローマの建国者であるロムルスとその双子の兄弟レムスの父とされる。
アレスのローマ名Marsは,火星の英語名として用いられている。
火星の赤い色が血の色を思い出させ,戦いの神アレスの名前が付いたと言われる。
アレスに相当する古代ローマの軍神マルス(Mars)は,ローマではユピテル(ギリシア神話のゼウス)に次ぐ国歌の守護神として崇められており,戦いの前にはマルスを祭る祭儀を行い勝利を祈った。
英語の“March”をはじめとして多くの西欧語の3月は,アレスのローマ名マルス(Mars)に捧げる月という意味のマルティウス(Martius)が語源になっている。
マルティウスは,古代ローマの正月であった第3月のこと。