☆11月の星空

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2006年11月の星空情報

1993年11月6日の水星日面通過の写真

 11月は日暮れが早く,空は澄んでおり,また晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。
 今年は,3日に“栗名月”“豆明月”などと呼ばれる十三夜になりますので,まずは名月を眺めてみてはいかがでしょう。十三夜は旧暦9月13日の月のことで,中秋の名月と共に両方の名月を見るのがよいとされています。
 中秋の名月は唐の習慣が伝わった行事ですが,十三夜は日本独特の風習で,醍醐天皇(在位897-930)の御代に行われるようになりました。

 9日の水星日面通過は,2003年5月以来で次回は2016年5月まで見られない珍しい現象です。通過は日の出前に始まりますが,全国で第3接触と第4接触が見られます。

地名水星の出食最大第3接触第4接触
札幌6h19.3m6h41.7m9h08.6m9h10.4m
京都6h23.6m6h41.7m9h08.7m9h10.5m
福岡6h44.7m-9h08.7m9h10.6m
那覇6h42.0m-9h08.8m9h10.6m

 観望は,望遠鏡で投影したり太陽専用フィルタを使ったりして,太陽黒点を見るのと同じ方法で行います。決して太陽を肉眼で直接見てはいけません。太陽を見てみようを参考にしてください。写真は1993年11月の水星日面通過の様子で,太陽面に水星の黒い影が見えています。

 しし座 流星群は,母彗星が遠ざかるにつれ活動が小さくなりつつありますが,今年は月もなく条件良好です。しし座 が上ってくる夜半から明け方にかけて観察しましょう。ピークが予想される第2極大は,残念ながら日本は昼に当たり見られません。

 22日に明け方の空で西方最大離角を迎える水星は,午前5時半の東京での高度が7.5度。位置は東南東になります。


南中する星座 (秋の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 
 【中旬】 きょしちょう座(☆)
 【下旬】 アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
 【散開星団】  M34 (ペルセウス座), M52 (カシオペア座), h-χ (二重星団,ペルセウス座)
 【球状星団】  M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座)
 【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33 (さんかく座), M77 (くじら座)


惑星用語の説明

天文現象
3
十三夜
4
月が最近:09時(視直径33分08秒)
5満月のイメージ満月:21時58分
7
おうし座20番星の星食(3.9等,出現):2時34分
プレアデス星団の食
立冬:22時35分。太陽の黄経が 225度になる。
水星が金星の南0度28分:23時
9
水星が内合:6時
水星の日面通過(通過中に日の出。第3・第4接触が見られる)
12
水星が火星の北0度39分:3時
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:05時27分
13下弦の月のイメージ下弦:02時45分
14
海王星が東矩:23時
15
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:02時15分
16
月が最遠:8時(視直径29分29秒)
金星が木星の北0度27分:8時
17
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時04分
18
しし座 流星群の極大:5時(好条件)
19
しし座 流星群の第2極大:14時
20
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:19時53分
21新月のイメージ新月:07時18分
22
木星が:13時
土星が西矩:14時
小雪:20時02分。太陽の黄経が 240度になる。
25
水星が西方最大離角:22時 (-0.5等,離角19度54分,視直径6秒6)
28上弦の月のイメージ上弦:15時29分

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