7月の星空
2003年7月の星空情報
梅雨空の月前半は，幸いにして注目すべき特別な天文現象も起こりません。深夜，夜半過ぎの南東の空には，来月末に衝を迎える火星が明るく輝いていますから，梅雨の晴れ間にでも確認してみましょう。
七夕は，上弦の月となりますが，織り姫（こと座のベガ）と彦星（わし座のアルタイル）を見るには差し支えないでしょう。ベガは，午後11時頃ほぼ天頂に輝いています。
夏休みに入る後半は月が小さくなりますから，山でキャンプなどをする機会がありましたら，流星に注意してみましょう。7月29日にはみずがめ座δ流星群，7月30日にはやぎ座流星群が極大を迎え，また8月に極大を迎えるペルセウス座流星群も流れ始めます。
先月後半に極大を迎えた変光星ミラも，7月後半になると午前3時頃で30度くらいまで昇っています。明るいミラは肉眼で確認することができますので，ぜひ探してみてください。
南中する星座 （夏の星座）
午後8時（20時）に南中を迎える，観察しやすい星座たちです。
【上旬】 おおかみ座 ・ てんびん座
【中旬】 かんむり座 ・ こぐま座 ・ じょうぎ座（☆） ・ ふうちょう座（☆） ・ へび座頭部 ・ みなみのさんかく座（☆）
【下旬】 さそり座
☆印の星座は南天の星座のため，日本からは見えません。
見やすい星雲星団 （星雲星団を見よう・星雲星団一覧表）
【惑星状星雲】 M57 (環状星雲，こと座)
【散光星雲】 M8 (干潟星雲，いて座)， M17 (ω星雲，馬蹄型星雲，いて座)， M20 (三裂星雲，いて座)， 他，天の川に多数
【散開星団】 M21・M23・M24・M25 (いて座)， M6・M7 (さそり座)， 他，天の川に多数
【球状星団】 M3 (りょうけん座)， M4・M80 (さそり座)， M5 (へび座)， M10・M12 (へびつかい座)， M13・M92 (ヘルクレス座)
【銀河（系外星雲）】 M51 (子もち星雲，りょうけん座)， M101 (おおぐま座)
惑星用語の説明はこちら。
| 日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
| 2 | 水 | 半夏生：15時45分。太陽の黄経が 100度になる。 | |
| 4 | 金 | 地球が遠日点を通過：15時 | |
| 5 | 日 | 水星が外合：17時 | |
| 7 | 月 |  | 上弦：11時32分 小暑：21時36分。太陽の黄経が 105度になる。 七夕。 |
| 11 | 金 | 月が最近：7時。視直径32分42秒 | |
| 14 | 月 |  | 満月：04時21分 |
| 20 | 日 | 夏の土用の入り：11時39分。太陽の黄経が 117度になる。 夏の土用入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。 | |
| 21 | 月 |  | 下弦：16時01分 |
| 23 | 水 | 月が最遠：5時。視直径29分33秒 大暑：15時04分。太陽の黄経が 120度になる。 | |
| 29 | 火 |  | 新月：15時53分 みずがめ座δ流星群が極大の頃 |
| 30 | 水 | やぎ座流星群が極大の頃 |
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