☆3月の星空

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2005年3月の星空情報

 来月を迎える木星が,夜半,東の空に見え始めます。
 木星なら月が明るい夜でも小望遠鏡でよく見えますから,風のない日を選んで見てみましょう。木星が近づくにつれ,模様がよく見えるようになっていくのがわかります。最初は分かりにくくても,目が慣れるとだんだんと縞模様がよく見えるようになっていくのも楽しいものです。

 13日に,水星が東方最大離角を迎えますが,午後6時半の水星の高度は8.5度程度。春は黄道と地平線の角度が大きくなっており,比較的見やすくなっています。ぜひ探してみましょう。
 12日の夕方は,月齢2.0の細い月と水星が,かなり接近している姿が楽しめます。

 31日のアンタレスの星食(えんぺい)は,1999年のレグルス食以来,久しぶりの1等星の食となります。潜入時はまだ月の高度が低く見づらいかもしれませんが,月の暗部からアンタレスがぴょっこり顔を出す瞬間を,きっと楽しめることと思います。
 この星食帯の南限界となる沖縄本島南部では接食となり,月表面のでこぼこからこぼれる星の光を楽しむことができます。

 3月は夕暮れの西空で黄道光の観望好期になりますから,空の澄んだところへ行く機会があったら,注意して見てみましょう。


南中する星座 (春の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 いっかくじゅう座ふたご座
 【中旬】 こいぬ座とびうお座(☆) ・ とも座 ・ やまねこ座
 【下旬】 かに座 ・ りゅうこつ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座), M97 (おおぐま座)
 【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
 【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M44 (プレセペ,かに座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82・M101 (おおぐま座), M106 (りょうけん座)


 惑星用語の説明はこちら
曜日天文現象
4下弦の月下弦:02時36分
5
啓蟄:20時45分。太陽の黄経が 345度になる。
8
月が最近:13時(視直径32分53秒)
10新月新月:18時10分
13
水星が東方最大離隔:3時(-0.0等,離角18度20分,視直径7秒4)
17
春の彼岸の入り
18上弦の月上弦:04時19分
20
月が最遠:08時(視直径29分31秒)
春分:21時33分。太陽の黄経が0度になる。
22
アルゴル極小:23時11分
25
アルゴル極小:20時01分
26満月満月:05時59分
27
小惑星(2)パラスが衝(7.1等,おとめ座
29
金星が外合:6時
水星が内合:8時
31
さそり座 α:アンタレス(1.1等)の星食:01時29分(潜入),01時40分(出現)
さそり座 α:アンタレス(1.1等)の接食(南限界):0時51分(沖縄本島南部)


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