4. 白湯を飲んだ&ヒマワリ食べた

太れ太れ

 2003年11月04日(火)お迎え4日目。
 朝62g,夜69g。

 日々大きくなっても良さそうな年頃なのに,体重は一向に増えない。健康診断をしていただいた動物病院に電話をかけて相談してみた。

 食べないけれど元気だと言うと,「ミカンやリンゴ,ペットショップに売っている卵をまぶした粟玉を試してください。4〜5日したら電話で様子を聞かせてください」と。
 だが,蜜柑はお気に召さなかったようでそっぽを向く。温めてもダメだった。


白湯を飲む!

 2003年11月05日(水)お迎え5日目。
 朝62g,夜67g。

 この日,ベリーは初めて白湯を飲んだ。
 挿し餌に使っているスプーンで口元に差し出すと,水だと理解したあと飲んでくれた。

 餌の方はサッパリダメ。
 夜,1時間ほど粘って乾いた餌とミカンを食べさせようと努力したが,仕舞いにはイライラして指をかじる始末(息を吹きかけて罰する)。
 ただ流石にお腹は空いたらしく,ベリーは苛立った様子で粟穂をつついていた。

 寝せる前に体重を量ってみると65gしかない。
 仕方なく挿し餌用の餌を与えることにしたが,乾いた餌やミカンよりマシと思ったのか,冷たいままでも食べてくれた。
 与えた挿し餌の量は2gだったが,30分くらいで終わった。いつも湯煎を4回くらい交換し,1回の餌に1時間以上かかっていたので,冷たいままでも食べてもらえるのは凄く楽だ。


 止まり木の上で方向転換が,まだできないらしい。
 後ろ向きに留まっているときに「ベリーおいで」と言うと,一旦ケージの向こうの端へ飛んで壁面にへばりつき,もう一度止まり木へ飛んで来てこちらを向く。
 まだやってきて5日目なのに,「ベリーおいで」と言えば努力して来てくれるところが賢いし可愛い。

お迎えから5日(2003-11-05 10:17)
お迎えから5日(2003-11-05 10:17)

 少しだけ放鳥してみたが,飛んではふすまや壁にぶつかり,落ちる。
 そしてその後,歩いて人の方へやってくる。

お迎えから5日(2003-11-05 10:17)
お迎えから5日(2003-11-05 10:17)

 しかし餌をもらえなくて腹が立っているのか指に噛みつこうとするし,人の頭の上に乗ろうとする。頭の上に乗るのはNGだ。全部やめさせた。

 しばらく放鳥した後「ハウス」と言うと,何とベリーはあっという間に飛んで逃げてしまった。どうやら「ハウス」が何を意味するか,既に把握してるようだ。

 逃げてみたものの,壁にぶつかって落ちてこちらへトコトコ歩いてくる。おかげで抵抗も虚しくあっというまにハウスさせられたベリーなのだった。

お迎えから5日(2003-11-05 10:17)
お迎えから5日(2003-11-05 10:17)
お迎えから5日(2003-11-05 10:17)
お迎えから5日(2003-11-05 10:17)

自分で水を飲む!

 2003年11月06日(木) お迎え6日目。
 朝63g,夜69g。

水を飲んで堅いシードを割る

 この日もしつこく乾いた餌を食べさせようと努力したが,ベリーはギャーギャー鳴いて怒るだけ。しかし,空腹効果か?冷たくふやけていない固い粟も,濡れていれば食べるようになった。
 鍋を洗ったり何度も湯煎のお湯を交換したりする手間がなくなった。かなり楽…。

 『ザ・オカメインコ』によると,止まり木をつけると留まって食べなくなるらしいので,止まり木をはずして様子を見てみる。
 すると,固い粟を食べることによって固いものを食べるという行為を思いついたのか,落ちている大人用のシードを突いて割っていた。粟穂もつついてそれなりに食べているもよう。

 そして,嬉しいことに,何と自分で鳥かごの中の水を飲んでくれるようになった!
 とにかく少しずつだがベリーは毎日進歩している。嬉しい。


野鳥の声を聞かせる

 大人になって外で日光浴するとき野鳥の声に怯えると困ると思って,野鳥図鑑についてきた野鳥の鳴き声CDを聞かせてみた。
 初めのうちベリーは冠羽を全開にして注意を払っていたが,そのうちに飽きて毛繕いをしたり粟穂で遊んだり始めた。別にどうでもいいらしい。

 掃除機も全く恐がらないし,やっぱりベリーは度胸のあるオカメインコのような気がする。


やんちゃ全開

 そこまでは可愛かったのだが…。

 ベリーは夕方から突然ぐずり始めた。
 濡れた冷たい餌はイヤ,でもお腹空いている! という感じでガーガー鳴き始めた。

 外へ出しても遊びもせず,ただ私を見つめてガーガー言うだけ。
 餌をあげようとすると,その手の上に登ってきて更にガーガー。我が儘言い放題って感じだ。
 その状態が3時間ほど続き,流石に私も疲れ果て「ベリーの顔も見たくなければ声も聞きたくない!」と癇癪を起こしそう。

 結局食べないまま,寝させなければならない時刻になった。
 しかし体重を量ると69g。昨日より重いではないか?

 おそらく落ちている餌や粟穂を自分でちゃんと食べているのだろう。知能犯で甘えて雛鳥用の餌をねだっているのかもしれない。餌を食べさせるのは諦めることにした。この日一日に与えた粟玉の量は,だいたい10g程度。
 暗くして寝させた後もしばらく呼び鳴きしたりして暴れていたが,やがて静かになった。

 この日のベリーには本当に疲れてたまらなかったが,布を被せて就寝させ静かになったあと,「ベリー」と呼んでみると,暗いケージの中から「ガー」と声が返ってきた。
 一旦就寝した後は鳴かないし,3回呼んで3回とも答えたから,どう考えても名前を把握し返事をしてくれたということだ。
 まだ挿し餌が欲しくて甘えているヒナのくせに,こんなにあっというまに名前を把握するなんて本当に賢い!


シードを洗ってみた

 2003年11月07日(金)お迎えから7日。
 朝64g,夜70g。

 引き続き朝から水で濡らした粟玉を食べさせた。水は自分で飲んでいる。
 食べさせた粟玉の量は8g程度だが,自分で粟穂を熱心にかじっていたせいか,夜の体重はちゃんと増えていた,自分で食べてくれた成果だろう。嬉しい。この調子で頼む!

 前日と比べるとバタバタやって呼び鳴きをする回数も少なく,餌を与える手に乗って暴れることもなかった。

 綿棒や割り箸でよく遊ぶので,パンの袋の口を絞るのによくついてくる針金入りのビニールを遊び道具に鳥かごの網につけてやったら,早速ガジガジ噛んで外して遊んでいた。

 『ザ・オカメインコ』によると成鳥用に売っている皮付きシードは汚いそうなので,本に書いてあった通りストッキングに入れて洗ってみた。本当に真っ黒!
 面倒だけど,きちんと洗ってあげなければと思った。


ケージ台を調達

 2003年11月08日(土)お迎えから8日。
 朝65g,夜71g。

 与えた餌は11g。すごい食欲だが,自分ではあまり食べていないので困る。
 昼間暑かったので日光浴をさせると,自分で水浴びをしていた。

 午後からホームセンターへ。
 止まり木を作るための材料とケージを置くための台を買ってきた。最初なので物入りだ。

 夜の呼び鳴きは随分と響いて近所迷惑が心配なので,20時に就寝させることに決めた。20時を過ぎるとぐずりだすし。


初ヒマワリ

 2003年11月09日(日)お迎えから9日。
 朝67g,夜74g。

 お迎えから10日近く経とうとしているのに,相変わらず餌はもらうばかり。決して自分から落ちている餌をつつこうとしない,粟穂までもつつこうとしない。
 見ていない時に食べているのかもしれないが…?

 食欲をそそるために向日葵の種を3粒ほど洗って与えてみた。

 興味は示したが,嘴の力が弱くて割れないみたい? 割ることを思い付いていない?
 試しに1個割って置いてみると,かなり気に入ったようでご執心だった。栄養過多になるので割って与えたのは2個だけにしておいたが,自分で食べるきっかけになってくれるとよいのだが。


初リンゴ

 2003年11月10日(月)お迎えから10日。
 朝66g,夜77g。

 リンゴを買ってきた。
 動物病院で言われたように,オカメの頭くらいの大きさで皮付き(もちろん,皮はよく洗って)のまま。
 しかし,食べ物だと理解できないのか?見向きもされなかった。
 食べてよぉ。リンゴって高いんだから(涙)。

お迎えから10日(2003-11-10 11:22)
お迎えから10日(2003-11-10 11:22)
お迎えから10日(2003-11-10 11:22)
お迎えから10日(2003-11-10 11:22)
にほんブログ村 鳥ブログ 鳥 思い出・ペットロスへ
にほんブログ村 鳥ブログ オカメインコへ
にほんブログ村

まだいたのね

 新しいルーターを買ったので,設置のためにいつも動かさない物を動かしてあれやこれやとやっていた。
 そうしたら,配線の後ろにベリーの羽根が!

新しく見つかった羽根(2023-04-29)
新しく見つかった羽根(2023-04-29)

 なんて綺麗で可愛い毛!
 いつも熱心にお手入れしていたから,抜けた毛も漏れなく本当に美しい。

 あぁベリーちゃん,こんなところにまだいたんだね。

 羽根を撫でながら泣きそうになった。

新しく見つかった羽根(2023-04-29)
新しく見つかった羽根(2023-04-29)

 新しく見つかった羽根は,大切にデスクの上に置いているベリーの羽毛入れの瓶へ。

 ベリーがいなくなってしまったことが,いつまでも本当に辛い。
 一年前はまだいたのにねぇと,一日に何度も思う。
 天国という場所があって再会できるといいのにね。

(2022-04-22)
(2022-04-22)

 一年前,去年の4月のベリーを。

(2022-04-22)
(2022-04-22)
(2022-04-20)
(2022-04-20)
にほんブログ村 鳥ブログ 鳥 思い出・ペットロスへ
にほんブログ村 鳥ブログ オカメインコへ
にほんブログ村

寂しさは永遠

 ベリーが突然逝ってしまって10ヶ月が過ぎようとしている。
 ケージの扉を気にせずに窓を開けベランダに出ることに慣れてきた。鳥の匂いがしない部屋に慣れてきた。夜中に地震が来てもベリーのために飛び起きることもなくなった。暗くなるまで外出しても気にしなくなった。ベリーの出す生活音がしない静かすぎる部屋にも慣れてきた。

 ベリーがいない生活には,確かに慣れてきた。

 けれど,ベリーが私の意識から消える瞬間は全くない。
 私は一日中ベリーを呼んでいる。何かと言えばベリーを呼んでいる。そして度々話しかけている。「ベリーちゃん良い子ね。ベリーちゃん可愛いね。ベリーちゃん大好きだよ,どこにいるの? 寂しいよ帰ってきて」
 どこにいるかわからないベリーの面影に話しかけている。
 ベリーがいない寂しさも悲しさも少しも薄まらないし消えないのだ。

 でもこれを人に理解してもらうことはできないだろう。
 ベリーが逝って3週間ほど経ったときのことだった。ある人に言われた。「落ち着いた?」と。ベリーを失った私を心配してくれてのことだと頭では分かっていた。でも,私は許せなかった。ベリーが私にとってどれほど大きく重い存在だったか!ベリーは私の半身。ベリーは私の心の一部。ベリーは私の愛の源。たった3週間で落ち着くはずないじゃないか。ベリーを何だと思っているの。

 分かっている。他人にそんなことを言っても仕方がない。人に分かるはずがない。
 そして分かってもらおうとも思わない。
 だけど…ただ…分かっていないに決まっているのだから,踏み込んで欲しくなかったのだと思う。私はそう言ってくれた人のことをまだ許せずにいる。私はどうしてこう心が狭いのだろう。

 ベリーを失った寂しさや辛さ,それをたまに吐き出したいと思う。
 でも誰に?

 人に言うわけにもいかない。聞かされたところで相手は困るだけだろう。
 ベリーがいない辛さを吐き出せるとしたら,このブログだけなのだと思う。ここはベリーと私の記録の場所,ベリーと私の場所だから。

(2022-06-20 06:45)
(2022-06-20 06:45)

 亡くなる10日前のこの写真が大好き。
 この瞬間のことを今も鮮明に思い出せる。

 死後の世界があってまた会えるといいのに。
 胸がつぶれるほど辛いよ。

にほんブログ村 鳥ブログ 鳥 思い出・ペットロスへ
にほんブログ村 鳥ブログ オカメインコへ
にほんブログ村