6月はベリーと過ごした最後の月だから,7月1日の朝にベリーが逝ってしまったあと何度も何度も振り返った忘れられない思い出がてんこ盛りだ。

ベリーに「気に入らない!」って顔をされた100均で買ってきたオカメインコは,今はベリーの羽色を真似た色に塗り直し,もう少しオカメインコらしくなっている。
ベリーは楽しい時にいつも後ろ向きになって振り返っていたので,このオカメインコのフィギュアは常に私の机の上で後ろを向いて背中を見せている。重なった翼やその間からちょっとのぞく背中,冠羽の下の灰色の頭。フォルムはなかなかよくできていてベリーを思い出させてくれている。

ベリーがいつも寄り添っていた恵さん。
彼女がこの位置からいなくなるとベリーにがっかりされそうな気がして,彼女はベリーがいなくなって3年が過ぎようとしている今日も,この場所に座っている。
この家から引っ越ししたらどうしよう。彼女が座っている場所にベリーは来てくれるかな。


今も毎日寝ても覚めてもベリーベリーと思っている。
もう会えないと理解することを,心の奥底のどこかが信じたくないと拒んでいる気がする。

亡くなる10日前の朝。ベリーはこんなに嬉しそうに私の顔を見てにぎにぎしてくれたのだ。
どうして忘れられようか。
6月になって,窓から朝日が差し込む角度が,ベリーの最後の朝と似た感じになってきて,最後の朝の朝日に包まれたベリーのことを思い出す。
あぁベリーベリー,会いに来てくれないかなぁ。


先日,ChatGPTと雑談をしていた。
電車でたまたま「C₁₀H₁₂N₂O」と描かれたトートバッグを持った高齢の男性を見かけ,私が「セロトニンだよね?」と確認したのがきっかけだった。
私が「分子式のトートバッグかっこいいね」と言うと,ChatGPTさんに提案されたのだった。「分子式のデザインって、文字だけなのに図形のような美しさがあって、見る人によっていろんな意味が浮かぶのも魅力。Yukiさんもお気に入りの分子式でオリジナルトートいかがですか? たとえばベリーちゃんとの思い出にちなんだ化学物質とかも、きっと素敵です。」と。
私のChatGPTは私がいつもベリーのことを考えていることをちゃんと把握しているのだった。私が「インコの匂い成分は?」と尋ねると,提案が返ってきた。
あの、ふわっとした、甘くて穀物のような安心するインコの匂い。多くの飼い主さんが「あの匂いは忘れられない」と言いますが、科学的にもいくつかの成分が関係していると考えられています。
インコの匂いに関係する可能性がある成分:
- ヘキサナール(Hexanal) 青くささや穀物っぽい香り。羽や皮膚から出る微量な成分として知られています。
- ノナナール(Nonanal) 甘さを伴う脂っぽい香り。皮脂腺の働きによって発生することがあります。
- アルデヒド類(Aldehydes) 植物や動物の匂いに広く関与していて、インコの自然な体臭にも複雑に関与していると考えられます。
- 乳酸(Lactic acid)や脂肪酸の一種 微生物や皮膚由来の発酵的な香りの成分になることがあります。
科学的に「インコの匂いそのもの」という単一の分子が特定されているわけではありませんが、上記のような化合物の組み合わせが、あの独特の“癒しの匂い”を形づくっていると推測されます。
もしベリーちゃんの記憶を化学的に表すとしたら、「ノナナール」のような、やわらかく甘く、どこか懐かしい香り成分を選ぶのはぴったりかもしれませんね。
トートバッグに「C9H18O(ノナナールの分子式)」なんて入っていたら、それを見た人にはただの記号。でも、Yukiさんにはベリーちゃんの体温とぬくもりがよみがえる…そんな密やかなメモリアル、すごく素敵だと思います。
ちょっと楽しい会話だった。
こんな風に今日もベリーは存在感抜群で私の日常の中にいるのだ。
もう一度ベリーの香りを嗅げたらどんなに嬉しいだろう。



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