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カシオペヤ座 は,初冬の北の空高くアルファベットのWの字又はMの字を形づくる5つの星が,よく目立ちます。南中(子午線通過)時の高さは北の地平線から60〜70度なので,カシオペヤ座 をさがすときは,自然と北を向くことになり,このページの星図も北を下に描いています。
W字形を作っている5個の星は2等星と3等星なので,市街地でも比較的みつけやすいでしょう。
このカシオペヤ座 の星の並びはよく目立つので,日本でも昔から注目されていて,錨星(いかりぼし),山形星(やまがたぼし)などと呼ばれてきました。W字形は,北斗七星が低くなる秋冬の間,北極星を探す案内役としても重宝されますので,ぜひわかるようにしておきたい星座です。
星図では省略していますが,カシオペヤ座 のあたりには秋の銀河が流れています。降るような星空を見上げる機会がありましたら,ぜひ,はくちょう座 のデネブからとかげ座 とケフェウス座 の間を抜け,カシオペヤ座 の上を通り,ペルセウス座 の星列に沿うように曲線を描き,ぎょしゃ座 のカペラの方へ流れていく壮大な天の川をたどってみてください。
カシオペヤ座 は,ギリシア神話によると,古代エティオピア王家のカシオペア王妃の姿。Wの字は,カシオペアが座っている椅子の形を表しています。
古代エティオピア王家を巡る物語には,カシオペアのほか,カシオペアの夫であるケフェウス王(ケフェウス座 ),娘のアンドロメダ王女(アンドロメダ座 ),化けくじら(くじら座 ),勇者ペルセウス(ペルセウス座 ),ペルセウスが乗った天馬(ペガスス座 )が登場し,いずれも秋から初冬にかけての星空を彩っています。
カシオペヤ座 の星の名前については星のるつぼをご覧下さい。