6月の星空
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梅雨に入り夜も短く,6月は星を見上げる機会が少なくなる季節ですが,梅雨の晴れ間が広がった日,薄明が終わる頃に天頂付近を見上げてみましょう。オレンジ色の1等星が輝いています。
これはうしかい座 のアルクトゥルスという星で,梅雨時の輝星らしく,雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,風情ある和名を持っています。また麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星,麦熟れ星,麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた,昔の人々の生活が偲ばれますね。
夕刻の西空がにぎやかで,2日に水星が,9日に金星が相次いで東方最大離角を迎え見頃となります。金星より少し高い位置には土星も見えています。
水星は,2日の日没直後19時半頃,東京での高度が12度くらい。方角は西北西です。金星と土星が見えていますが,土星と水星は金星を挟んでだいたい対称の位置にありますので,土星と金星を目印に探してみてください。
6日に衝を迎える木星は,日没頃に東の空から上り,観測好期です。小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かりますので,できるだけ風のない,大気が安定した日に見てみましょう。縞模様のスケッチを続けると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。
6月は1日と30日に満月となりますが,その月2回目の満月のことをブルームーンと呼びます。月に2回の満月が訪れるのは2004年7月以来のこととなります。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 おとめ座 ・ ケンタウルス座 ・ りょうけん座
【中旬】
【下旬】 うしかい座 ・ コンパス座(☆)
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【球状星団】 M3 (りょうけん座), NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座), M51 (子もち星雲,りょうけん座), かみのけ座〜おとめ座銀河群
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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1 | 金 | 満月:10時04分 | |
2 | 土 | 水星が東方最大離角:19時(+0.5等,離角23度22分,視直径8秒1) | |
6 | 水 | 芒種:10時27分。太陽の黄経が75度になる。 木星が衝:10時(へびつかい座,-2.6等) | |
8 | 金 | 下弦:20時43分 | |
9 | 土 | 金星が東方最大離角:12時(-4.3等,離角45度23分,視直径22秒5) | |
11 | 月 | 入梅:15時54分。太陽の黄経が80度になる。 | |
12 | 火 | 天王星が西矩:9時 | |
13 | 水 | 月が最近:2時(視直径32分51秒) | |
15 | 金 | 新月:12時13分 | |
19 | 火 | 土星食:16時52分(白昼,+0.6等) 冥王星(小惑星番号134340)が衝:19時(いて座,+14等) | |
22 | 金 | 夏至:3時6分。太陽の黄経が 90度になる。 上弦:22時15分 | |
24 | 日 | 月が最遠:23時(視直径29分32秒) | |
21 | 水 | 水星が内合:0時 | |
30 | 土 | 満月:22時49分(ブルームーン) |