☆2011年11月の星空

※転載・複製は,一切お断り致します。
(C) 2011 Mira House. All rights reserved.


2011年11月の星空情報

14日の水星と金星

 11月は日暮れが早く,空は澄んでおり,また晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。

 14日の夕空で水星が東方最大離角を迎えます。
 一年でも最も日没が早い季節ですから,この時期の東方最大離角はコペルニクスも見られなかったという噂がある水星を見るチャンスです。14日夕方5時,東京での水星の地平線高度は6.7°。低いようですが,水星にしては上出来の高さです。すぐ近くに明るい金星も見えていますので,よい目印になります。空が低いところまで見える場所を探してぜひ水星を探してみましょう。双眼鏡を準備するとよいですよ。

 18日のかに座α(4.3等)の接食は,2011年で最も条件がよい接食とされています。秋田県と岩手県を結ぶ線上で見られ,この線より北側の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)を見ることができます。接食の線上では,月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しむことができます。

 しし座流星群は,今年は輻射点のすぐ近くに下弦の月があり,月明かりの影響を受けて条件がよくありません。
 母天体のテンペル・タットル彗星は,前回の回帰から10年以上が経過し,現在2014年の遠日点通過へ向かってどんどん地球から遠ざかっています。このため流星数は期待できませんが,しし座流星群は火球が多く痕が残る高速の流れ星が特徴です。火球なら月明かりの中でも見ることができます。


南中する星座 (秋の星座秋の全天星図

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 
 【中旬】 きょしちょう座(☆)
 【下旬】 アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
 【散開星団】  M34 (ペルセウス座), M52 (カシオペア座), h-χ (二重星団,ペルセウス座)
 【球状星団】  M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座)
 【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33 (さんかく座), M77 (くじら座)


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
3上弦の月のイメージ上弦:1時38分
4
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:4時5分
7
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:0時53分
8
立冬:3時35分。太陽の黄経が 225度になる。
月が最遠:22時20分(視直径29分25秒)
9
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:21時42分
10
火星がレグルス(しし座,1.4等)の北1°24'を通過:13時43分
水星がアンタレス(さそり座,1.0等)の北1°56'を通過:14時0分
11満月のイメージ満月:5時16分
12
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:18時31分
14
水星が東方最大離角:17時40分(-0.2等,離角22度7,視直径6秒6)
18
かに座α星(4.3等)の限界線星食(南限界線):1時19分
しし座流星群の極大(条件悪):12時
19下弦の月のイメージ下弦:0時9分
23
小雪:1時8分。太陽の黄経が 240度になる。
24
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:5時47分
月が最近:8時21分(視直径33分13秒)
25新月のイメージ新月:15時10分(部分日食。日本では見られない。)
海王星が東矩:15時32分
29
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時25分

Home   【星空入門】   【星空情報