10. 豹変?!

豹変?!

 2003年11月23日(日) お迎え23日目
 朝77g,夜82g。

 突然謎な事態が発生した。
 朝,ベリーを起こした瞬間から始まるはずの食事を巡る格闘が起こらなかったのだ。

 お腹をすかせてガーガー訴えるはずのベリーは,私が「おはよう」と言ってお休み用カバーを取ってもご機嫌そのもの。
 水を交換するために立ち上がっても特に呼び鳴きもしない。
 それどころか,自ら大人の餌を食べに行ったりする!?

 鳴き声も,今までのガーガーという赤ちゃん鳴きが減って,まるで普通の鳥のような?囀りをしている。何なの? 何か悟ったの? 突然大人になったの?!


 2003年11月24日(月) お迎え24日目
 朝81g,夜83g。

 この日のベリーも,前日と同じく何の問題もなく穏やかだった。

 朝「おはよう」とカバーを取ると,すぐに水を飲み,それから大人用の殻付きシードを食べ始めた。
 朝の体重も,初めて80gを越えた!

 まだヒナの餌も食べるけれど,量も減ってきたようだ。大人の食事に切り替わってくれるという希望が出てきた。

 音楽をかけると合わせて囀ったりするし,呼び鳴きもぐっと減った。
 この家での暮らし慣れて,気持ちが落ち着いてきたのだろうか?

 見た目も行動も,”bird-like creature” だったのが “bird” になって,”借りてきた鳥”だったのが”うちの子”になってきた気がする。突然のことで謎すぎるけれど,とにかく嬉しい。本当に嬉しい。やっとベリーと家族になってきたと思える。

(2003-11-24 09:37:30)
(2003-11-24 09:37:30)

初蜜柑

 2003年11月25日(火) お迎え25日目
 朝80g。

 夜,蜜柑の皮をベリーの鳥かごに入れてみたところ,恐る恐るかじろうとした。
 農薬がついていてはいけないと思い直し実の方を与えてみたら,何と,先日までは嫌がって見向きもしなかったくせに食べる食べる。かなり気に入った様子だった。

 もしかして,先日まであげていた蜜柑より今日の蜜柑の方が甘いからだろうか? それとも3日前からの豹変の続き?


 2003年11月26日(水) お迎え26日目
 朝82g。

 ベリーの前で蜜柑を剥いて食べてみた。
 すると,ベリーは近くへ寄ってきて,欲しがってジタバタジタバタ。昨日食べて美味しかったことをちゃんと覚えているのだ。
 蜜柑の実を砂じょうにバラしてケージに入れると,無くなるまで熱心に食べていた。どうやら蜜柑は本格的に気に入ったらしい。

 今まで何も食べてくれなくて困っていたのに,ベリーの中で何が起こったのだろうか。
 蜜柑をじょうのうのまま食べてくれるとありがたいが,砂じょうに分解するのは必須のもよう。砂じょうにバラすのはけっこう面倒だが,ベリーが食べてくれると思うと嬉しい。


かまってちゃんな日もある

 2003年11月28日(金) お迎え28日目
 朝83g。

 この日は朝からヒナ用の餌ばかりねだって呼び鳴きして酷くうるさかった。
 いいかげん頭に来た私は,ヒナ用餌を入れる容器に大人用の殻付きシードを入れて与えてみた。

 何と,食べる食べる!?
 別にヒナ用の餌が欲しかったわけではなく,かまって欲しかったのだ。「用意してもらった」という気分が重要なのか?

 しかし,お腹が空いたら人の世話にならずとも食べるようになってもらわなくては困る。
 お腹を空かせてガーガーとヒナっぽい声で叫んでいるベリーを手に乗せ,餌入れの前に連れて行って留まらせてみた。すると,今度は普通に大人用シードの容器から食べる食べる。
 もー,連れて行ってもらわなくても自分で行ってそうしてよ!
 やっぱり,要するにかまって欲しいだけなのか?甘えているのか?

 ベリーが食べている最中に私が少しでも視界から消えると,食べるのを止めて呼び鳴きして大騒ぎ。仕方がないので20分くらい何も出来ず,ただひたすらベリーが食べるところを見ていた。
 20分も眺め続けていたいと思うほど面白くもなかったが,今日は甘えたい日なのだと思って,諦めてベリーにつきあったのだった。


大人用シードだけで過ごす!

 2003年11月29日(土) お迎え29日目
 朝84g,夜88g。

 朝からヒナ餌用の容器に入れた大人用の殻付きシードだけ与えてみた。
 しかし,ベリーは特に怒るわけでもなくそれをつつき,しばらくしたら,大人の餌用の容器の前に行ってそちらから食べていた。

 しかし,夕方になるとだんだん空腹で機嫌が悪くなってくる。ここからが勝負だ。

 この日は,いつもヒナ用餌を作る時に混ぜるために使っていたスプーンに活躍してもらった。このスプーンで大人用シードの容器の中を混ぜてみせたのだ。すると,ベリーは地団駄を踏んで混ぜてもらった餌を欲しがって,与えるとガツガツ食べ始めた。
 勿論ただ混ぜただけなので,味や風味が変わるわけではない。中身は単なる成鳥用の殻付きシードだ。やはり「混ぜてもらった」という事実が重要らしい。

 同じようにペレットも容器の中を混ぜてみると,こちらも食べてくれた。
 「あのスプーンで混ぜてもらう=美味しい」という関連づけだろうか。

 ベリーには1月に少しばかり留守番してもらう予定なので,混ぜてもらわなくても一人で食べるようになってくれないと困るのだが,今はこれで良しとしよう…。

 とにかく,お迎えから29日めのこの日,初めてベリーはヒナ用餌を全く食べずに一日を過ごた。
 夜の体重も増えていた。何とありがたいことか。

 12月に入る時には大人の食事に切り替わっていることが目標だったので,どうにか目標達成だ。


音楽大好き

 ベリーは本当に音楽が好きらしく,クリスマス・ソングのCDをかけると一緒に歌っていた。アヴェ・マリアでもラップでも日本民謡でもOK。ブルックナーでもバッハでも良いらしい。「ことりはとってもうたがすき」って童謡があるけれど,比喩とかではなく本当に歌が好きだったのだ。

 ベリーの音楽好きはこの後も生涯変わらなかった。やがてはお気に入りのアルバムやアーティストまでできる始末だった。
 ベリーのおかげで常に音楽がある暮らしになったと思う。


 2003年11月30日(日) お迎え30日目
 朝82g。

 この日も朝から大人用の乾いた殻付きシードだけ。
 前日にヒナ餌用の容器に入れた大人のシードが残っていたので,朝一番にそれをスプーンで混ぜてあげたが,この容器の餌は時々つつく程度。
 大人用の餌用の容器に入った殻つきシードもペレットも,とにかくスプーンで混ぜてあげれば食べてくれる。

 今後は,混ぜてあげなくてもお腹がすいたら食べるようになってくれれば,ベリーに留守番をしてもらって私は外出が可能になる。
 もう少し,もう少しだ。

 こんな状態でベリーとの最初の1ヶ月は過ぎたのだった。

(2003-11-24 09:37:40)
(2003-11-24 09:37:40)
にほんブログ村 鳥ブログ 鳥 思い出・ペットロスへ
にほんブログ村 鳥ブログ オカメインコへ
にほんブログ村