1. 出会いとお迎え準備

出会い

 2003年10月25日 土曜日。
  1年ほど様々なペットショップでオカメインコを見て回っていたが,「この子!」と決めるのは難しく,お迎えの雛探しは諦め気味の惰性になりかけていた。
 10月に入っても店頭で秋雛を見かけるようになるわけでもなく,地方都市にペットショップの選択肢は少ない。この日も特に期待することもなく夕方からいつものペットショップへ出向いた。すると,何と,元気なノーマルグレイのオカメの雛がいた!

 この子がうちのベリーだろうか?
 1時間くらい迷ってオカメの前をうろついて迷っていると,店の人が通りかかったので少し質問してみた。オカメの雛はけっこう頻繁に入れ替わっていて,少し前に見た元気がない(と思えた)ノーマルの子は別の雛なのだという。
 手を振ると,ベリーかもしれない雛はすごい勢いで反応し,こちらへ来ようとして止まり木から落ちそうになってバタバタしている。奥にはホワイトフェイスとアルビノの雛もいて元気そうだ。しかし私はノーマルグレイが好き。顔は黄色っぽく,どうやらこの子は雄の気配。

 その子がベリーのような気がしてきて迷ったが,即決できずに店を出た。
 だが,帰宅して考えれば考えるほどあの子がベリーのように思えた。何故即決できなかったのか,明日行って既に売れてしまっていたらどうしよう。そう考えると,たまらない気持ちになった。


お迎えを決める

 2003年10月26日 日曜日。

 朝からすぐにでもペットショップでベリーを確保したかったが,終日予定が入っていた。店へ向かうことができたのは,夜19時。

 店へ着くと,ありがたいことに昨日のオカメの雛はまだ残っていた!
 雛は眠そうで,手を振っても反応はいまいち。長いこと眺めていると,店の人がやってきて「出しましょうか」と言ってくれた。
 雛たちは餌をたっぷり食べたばかりだから動かず眠そうなのだということだった。昨日この時間に来ていたら,元気の無い子だと思って諦めていたかもしれない。

 店員さんによると,この雛は1週間ほど前に店に入り,来たときから餌を沢山食べる元気な子だとのこと。手に乗せてみると,震えていたが,色艶もよいし体重も十分ありそう。やっぱりこの子なのではないだろうか。うちに来るべきベリーちゃんは。

 鳥を飼うのも初めてで準備が必要だと店の人に相談すると,1週間ほどなら取り置きできるとのこと。そこでようやく決心し,ベリーを迎える手続きをした。
 必要なもので買えるものは先に入手した方がよいだろうということで,その後店員さんに案内してもらい,ヒーター電球やパインチップを買い帰宅した。

 また,ベリーが小さい間過ごすための小さな水槽(横35cm×奥行き22cm×高さ32cm)を実家から借りて水洗いして準備。1週間の間に環境を整えなければならない。

お迎え準備(2003-10-27)
お迎え準備(2003-10-27)

お迎え準備を色々と

 ベリーのお迎えが決まった翌日から早速お迎え準備を開始した。
 とうとうオカメインコがやってくる。嬉しいし不安だ。

小松菜

 飼育水槽を置く場所を作るために少しばかり部屋の模様替えをし,食用の小松菜の種を播く。小松菜なんて育てたことないしよく分からなかったが,発芽率90%と書いてあるので,とりあえず鉢の土を湿らせ,十数粒ほど播いて薄く土をかけてみた。


キャリングケース

 病院へ連れて行ったりするためのキャリングケースが必要だ。
 専用のものがペットショップに売ってあるが,文字通りキャリングケースにしか使えないし,普段の置き場所に困る。
 汎用性の高い物と考え,100均の小物入れを買ってきた。

 ポリプロピレンの蓋つき収納BOX(Made in Korea)で,サイズは底が15×26cm,上部が18×27cm,高さ18.5cm。キャリング時以外の時は,ベリーの餌やおもちゃの収納ケースとして使えばよい。

 ダイソーさんで100円で入手したケースだったが,結局のところ大変有能なケースだった。
 ケースの蓋を外し,ケースごと洗濯ネットに入れて手提げ袋で持ち運ぶのが,最初から最後までベリーのお出かけスタイルだった。
 お迎えの日はすぐに箱から出してこのケースへ移し病院へ健康診断へ連れて行った。それから18年半後,息を引き取った時もベリーは病院へ向かうためにこのケースの中だった。

(2003-10-28)
(2003-10-28)

 お迎えの日は,ケースの底に切り刻んだ新聞紙を敷き詰め,その上にキッチンペーパーを敷いて,疑似止まり木用に割り箸を入れた。
 大人になってからは新聞紙を敷くだけだった。


温度管理

 雛の間はできるだけ寒暖差がないように管理しなければならないと思い,最低最高温度計を入れて実験を開始。

 ヒーターを水槽の上にひっかけて水槽の上部半分ほどを布で蓋すると,ほぼ一日中30℃になっていそうだということがわかる。
 しかし夜寝る前は30℃あったのに,翌朝6時半には25℃。夜の間はどうしても温度が下がってしまうことがわかり,色々工夫した。

 結局この水槽温度管理の準備は役に立たず,温度計と保温電球を除いて,パインチップと水槽も無駄な準備となったのだった。
 しかし,準備で温度管理など感触を掴めたのでまぁやっておいて良かったのだろう。


 そうしてついに,2003年11月1日。
 ベリーを迎える日がやってきたのだった。

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