黄昏の記憶

  帰りたい帰ろうよ
  オレンジの光が呼んでいる

  どこへ?どこへ?
  記憶の欠片が泣いている

  時間がないの
  なのにわたしも帰れない

黄昏の記憶

木造りの大きなテーブルで

  木造りの大きなテーブルに
  包まれ広がる紅茶の香り

  胸が密かに高鳴った
  大人になりかけだった遙けき日

  木造りの大きなテーブルで
  こぼれて溢れた記憶の欠片

  ひとり座ったティールーム
  遠い昔の彼女の時間

とき

香りの記憶

  黄金の道

  踏みしめられた葉っぱの上を
  無心に歩いた

  ぎんなんの香

  あの道もこんな香りがしていたね
  あの道もそしてあの時も

  変わらぬ時を君に願う

黄金の散歩道