6月下旬のベリー (1)

 この写真を撮った瞬間を,今も鮮明に思い出すことができる。
 早朝。ケージの多い布を外し,体重を量ってベリーを外に出す。ベリーはしばらくお気に入りの場所で寛いだ後,ケージに帰って朝食を食べ,また出てくる。
 その,また出てきた時の写真だ。
 私が近づくとベリーは嬉しそうに足を上げて握る動作をし,「あ」とご機嫌な声を出した。あまりの愛おしさにこの瞬間を残そうとシャッターを切ったのだった。
 この穏やかで幸せな朝の時間。まさか10日後に逝ってしまうだなんて,予想ができようはずもない。
 お気に入りの1枚。永遠に覚えている瞬間。

(2022-06-20 06:45)
(2022-06-20 06:45)

 ベリーはいつも,ここに座っているお人形に寄り添って居眠りをしたりして寛いでいた。
 別のお人形に替えてもやっぱり寄り添うのかな?と思って,この朝は別のお人形を置いてみたのだった。
 ベリーはちょっと違和感を覚えている風だったが,いつも通りお人形の後ろで寛ぎはじめた。

(2022-06-20 07:35)
(2022-06-20 07:35)

 翌日いつものお人形に戻すと,この方がベリーも落ち着くようだった。
 この幸せそうな顔を,もっと守ってあげたかった。
 この日は私の誕生日で,ベリーと共に迎えられたことを感謝しつつこの写真を撮った。3ヶ月後,無事に今度はベリーの誕生日を祝えるつもりでいたのだった。

(2022-06-24 07:31)
(2022-06-24 07:31)
(2022-06-24 07:31)
(2022-06-24 07:31)

 本当にどうしてこんなに愛おしい存在なのだろうか,オカメインコって。
 10年以上前の写真を見ると,可愛かったなーと少し俯瞰して思えるのだが,亡くなる直前の写真は本当にまだまだたまらない気持ちになる。

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