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2010(平成22)年は,平年。干支は庚虎(かのえとら)です。
今年も宜しくお願い致します。
満月で始まる2010年は,年明け早々,日の出前に部分月食です。年明け早々初詣に行かれる方や,初日の出を見に出かける方,空を見上げてみてください。ふたご座,カストルの膝あたりに輝く満月が,ほんの少し欠けているのがわかると思います。
半影開始は2時15分,部分食開始3時51分,食の最大4時22分,部分食終わり4時53分,半影食終わり6時30分です。
年始の空を飾るりゅう座 ι流星群は例年1時間に30個程度の流星が期待できる大きな流星群ですが,今年は満月直後で条件最悪です。
25日夜の,おうし座 プレヤデス星団の食は,月齢10の明るい月の食になりますが,月の暗縁にη星が潜入するところが見られます。ここ数年見えていたプレヤデスの食ですが,今後しばらく見られなくなりますので,時間帯もよいことですし,ぜひ見上げてみてください。
接食になるのは北海道北部で,これより南の地域では星が月に隠される星食(えんぺい)となり,北の地域では星は隠されません。
27日には明け方の東の空で水星が西方最大離角を迎えますが,朝6時の東京での高度が7.7度。かなり低いですが,双眼鏡などを準備して挑戦してみて下さい。(図参照)
28日には火星が最接近しますが,今回は小接近。大接近に比べると視直径も半分近くの小さなものですが,シーイングのよい日に望遠鏡で観察してみましょう。惑星観察は,時間をかけてじっくりと目を慣らすことが大切です。
元日が満月であるため,1月は満月が2回巡ってきます。
同じ月の2回目の満月なので,30日の満月はブルー・ムーンとなります。日本では元日に起こる満月ですが,世界時では大晦日に起こるため,イギリスなどでは2009年大晦日がブルー・ムーン。(参照:ブルー・ムーン)
その代わりと言っては何ですが,日本では2010年2月は満月のない月になります。そして,3月に再びブルー・ムーンが起こります。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 とけい座(☆) ・ ペルセウス座
【中旬】 エリダヌス座 ・ レチクル座(☆)
【下旬】 おうし座 ・ かじき座(☆) ・ちょうこくぐ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座)
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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1 | 金 | 満月:4時13分。部分月食(食分0.082,始3:51,最大4:22,終:4:53) 元旦(日の出:札幌07:06,東京06:51,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23) | |
3 | 日 | 地球が近日点を通過:9時 | |
4 | 月 | りゅう座 ι流星群(四分儀座流星群)が極大:04時 | |
5 | 火 | 水星が金星の北3°26':17時 小寒:20時09分。太陽の黄経が 285度になる。 | |
7 | 木 | 下弦:19時39分 アルゴル極小:22時40分 | |
10 | 日 | アルゴル極小:19時29分 | |
11 | 月 | 成人の日 金星が外合:18時 | |
15 | 金 | 新月:16時11分 金環日食(アフリカ・インド・中国など),関東以西で日没帯食(東京16:48〜) | |
17 | 日 | 月が最遠:10時40分(視直径29分23秒) 冬の土用の入り:14時45分,太陽の黄経が 297度になる。 | |
20 | 水 | 大寒:13時28分。太陽の黄経が300度になる。 大寒から立春の間に寒中見舞いを出す。 | |
23 | 土 | 上弦:19時53分 | |
25 | 月 | プレヤデス星団の食 おうし座η星(2.9等)の食(東京:潜入):20時33分 おうし座η星(2.9等)の接食(北限界):21時10分 | |
27 | 水 | 水星が西方最大離角:14時(-0.1等,離角24度45分,視直径6秒7) | |
28 | 木 | 火星が最接近:4時(光度-1.3等,地球との距離0.663984AU) | |
30 | 土 | 満月:15時18分。 今月2回目の満月=ブルー・ムーン。世界時では2009年12月31日がブルー・ムーン。 月が本年最近:18時05分(視直径33分29秒) | |
31 | 日 | 火星が衝:2時(-1.3等,かに座,視直径14秒1) |