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毎年師走の空を飾るふたご座α流星群は,今年は14日〜15日の夜に好条件で極大を迎えます。新月を過ぎたばかりの月は宵の口に沈むため,月明かりのない状態で朝まで星空観望を楽しめます。
ふたご座流星群は明るい流星がよく飛び,近年は火球も増えています。月明かりのない条件の下なら1時間に100個もの流星が期待できます。流星群は12月5日頃には活動期に入り20日頃まで続きます。
ふたご座流星群は一晩中コンスタントに流れる安定した流星群です。12月は日没が早く夜が長い季節でもありますから,機会があったら空を見上げてみてください。偶然明るい流星に出会えるかもしれません。
流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。
16日のやぎ座 λ(5.5等)の星食は,鹿児島県・宮崎県・和歌山県・静岡県・千葉県を結ぶ線上で南限界の接食となり,星が月の表面の凹凸を通ってゆくところが見られます。
また接食が起こる線より北では,星が月に隠される星食(えんぺい)となり,上弦前の月齢5.0の月の表面への星の潜入が見られます。
クリスマス前に極大をむかえるこぐま座流星群ですが,元々たくさん流れる流星群ではない上に,今年は満月前の大きな月が懸かっており悪条件です。あまり期待せずに空を見上げて下さい。もし北の空からゆっくりとした明るい流星が流れたらこの流星群の群流星です。
年末の29日に夕刻の西空で東方最大離角を迎える水星は,午後5時の東京における地平線高度が10.4度。10度を超える高い位置で水星が見られる機会は滅多にありません。南西の空が開けた場所で,双眼鏡を使ってさがしてみて下さい。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 カシオペヤ座 ・ ほうおう座
【中旬】 くじら座 ・ さんかく座
【下旬】 おひつじ座 ・ みずへび座(☆)・ろ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M34 (ペルセウス座), h-χ (二重星団,ペルセウス座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33 (さんかく座), M74 (うお座), M77 (くじら座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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3 | 木 | 海王星が東矩:13時56分 下弦:16時40分 | |
4 | 金 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:4時44分 | |
5 | 土 | 月が最遠:23時56分(視直径29分31秒,404799km) | |
7 | 月 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:1時33分 大雪:19時53分。太陽の黄経が 255度になる。 | |
9 | 水 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:22時22分 | |
11 | 金 | 新月:19時29分 うみへび座σ流星群が活動(条件最良) | |
12 | 土 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:19時11分 | |
13 | 日 | 12月いっかくじゅう座流星群が活動(条件最良) | |
15 | 火 | ふたご座α流星群が極大:3時(条件最良) | |
16 | 水 | 木星が西矩:17時2分 やぎ座 λ(5.6等)の限界線星食(南限界):19時52分 | |
19 | 土 | 上弦:0時14分 | |
21 | 月 | 月が最近:18時0分(視直径32分25秒,368417km) | |
22 | 火 | 冬至:13時48分。太陽の黄経が 270度になる。 | |
23 | 水 | 天皇誕生日 こぐま座流星群が極大(条件悪):11時 | |
25 | 金 | 満月:21時11分 | |
27 | 日 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:3時17分 | |
28 | 月 | りょうけん座 R(周期329日,変光範囲6.5等-12.9等)が極大光度 | |
29 | 火 | 水星が東方最大離角:12時(-0.5等,離角19°7) 小惑星(4)ベスタが東矩:12時51分 | |
30 | 水 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:0時6分 |