夏が去る寂しさ

 ベリーが逝って4ヶ月が経とうとしている。

(2020-04-26)
(2020-04-26)

 掃除の時にベリーの毛が出てきたりする機会は最初の1ヶ月くらいだった。たぶん,ベリーが亡くなる少し前にケージの丸洗いをし,その時にケージの周辺を念入りに掃除したばかりだったからだろう。
 なのに,ベリーが逝って3ヶ月以上経ったベリーの誕生日の週は,たまたまなのか,ベリーの悪戯なのか,3回ほどベリーの毛が部屋の中を飛んでいた。
 ベリーちゃん,まだこんなところにいたのねー。
 泣き笑いをしながらベリーの羽根毛に話しかけた。

 最初の1ヶ月半くらいは,リビングにベリーの香りが残っていた。部屋の中に入るとふわっと漂うインコの匂いに懐かしさと切なさを,ベリーの名残が感じられる嬉しさと二度と会えない辛さを同時に感じていた。
 おそらくその香りは掃除機の排気口から漂っていたものだろうと思う。
 掃除機のカートリッジを取り替えると徐々に香りは消えていった。
 今はもうほとんど残っていない。

 最初の2ヶ月くらいは,ベランダに出るときどうしても振り返っていた。
 ベリーのケージの扉が開いていないかどうかの確認のために,長年そうしてきた癖が抜けなかった。3ヶ月目に入った頃から,外を確認しないことに慣れてきた。

(2020-08-24)
(2020-08-24)

 このところ随分と涼しくなって,とうとう夏が完全に去ったのだと思う。
 ベリーが最後に生きていた季節,夏が。

 10月も半ばを過ぎて,今年初めての冬の靴下を箪笥から出したら,またベリーの羽毛が部屋の中を飛んでいた。あぁベリーがいない初めての季節だから。

 いつもは嬉しいはずの秋の訪れが,今年はとても寂しく感じられる。
 ベリーと過ごした最後の季節が去ってしまった。
 ベリーが過去になっていくことがただ辛い。

 私の頭の中には,ありありと存在しているのに。

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