夕暮れ時の公園で 投稿日時: 2012/07/03 投稿者: じゅの 噴水のほとりにはたくさんの人。 思い思いの夕暮れ時が交差する。 最後の光が飛沫の中で名残を惜しむ。 迫りくる闇色に暖かさと寂しさと。 わたしは白くただ白く。 心も身体も純白になろうと空を仰ぐ。 噴水の中の石像になろうと水面に願う。 去りゆく光に哀しみと儚さと。 夕暮れ時の公園で、わたしは飛沫を浴びて石像になろう。
風も月も 投稿日時: 2012/07/02 投稿者: じゅの 風はゆく 銀の月には届かない 腕は宙を漂いて ただ一粒の滴を受ける 風の涙も月の矢も 今はもう水の底 滴はすべてを閉じ込める。風も月も想い出も。
風になって 投稿日時: 2012/06/28 投稿者: じゅの 吹き抜けてゆければいいのに 緑の葉っぱと戯れて 続いてゆく空を追いかけて 遠くへ遠くへ遠くへ 心なんて消えてしまうほど いつかあなたの街を吹き抜けるころ、わたしはただの風になっている。
通り抜ける風のように 投稿日時: 2012/06/26 投稿者: じゅの たとえ抱きしめることができたって 触覚すら共有できない ましてや心の痛みなど 届かない いくら手を伸ばしても 通り抜ける風のように届かぬあなた