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9月になると日没時刻が早くなり,夕方早い時間帯から星が見えるようになってきます。夕刻の西空では24日に最大光度を迎える金星が一番星として明るく輝いています。
また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。
20日には,明け方の東の空で水星が西方最大離角を迎えます。秋は黄道が地平線に対して立っているので,離角が小さくても水星は見えやすくなります。午前5時の東京での地平線高度は11度。方角はほぼ真東になります。双眼鏡などあれば見つけやすくなると思います。
22日には天王星と木星が相次いで衝を迎え,観望好期です。特に木星は群を抜いて明るいですから,21時頃には南東の空に輝いているのがすぐにわかると思います。
天王星は,暗い空ならかろうじて肉眼で確認できますし,小さな双眼鏡などがあれば,さらに見やすくなります。小望遠鏡では面積を持った円盤状に見ることができます。
木星は,小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かりますので,できるだけ風のない,大気が安定した日に見てみましょう。縞模様のスケッチを続けると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。
中秋の名月は22日,今年は満月の前日となります。中秋の名月とは,仲秋(陰暦8月)15日の月のことで,必ずしも満月と同日にはならないのです。
中秋の名月は別名“芋名月”といい,昔から里芋を供える習慣がありました。日本人の主食が里芋だった名残だとも言われます。日本では,お月見は中秋の名月と後の名月(十三夜)の両方の名月を見るものとされ,どちらか片方だけ見るのは“片見月”として忌み嫌われました。2010年の十三夜は10月20日ですから,中秋の名月を見た方は,忘れずに十三夜も眺めて下さい。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 いて座 ・ くじゃく座(☆) ・ ぼうえんきょう座(☆)
【中旬】 こぎつね座 ・ や座 ・ わし座
【下旬】 いるか座 ・ けんびきょう座(☆) ・ はくちょう座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座)
【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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2 | 木 | 下弦:2時22分 宇宙の日 アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時29分 | |
8 | 水 | 白露:2時45分。太陽の黄経が 165度になる。 月が最近:12時58分(視直径33分26秒) 新月:19時30分 | |
15 | 水 | 上弦:14時50分 | |
20 | 月 | 敬老の日 秋の彼岸の入り 水星が西方最大離角:2時(-0.4等,離角17度52分,視直径7.1秒) アルゴル型食変光星 アルゴル極小:3時21分 | |
21 | 火 | 月が最遠:17時3分(視直径29分25秒) | |
22 | 水 | 中秋の名月 天王星が衝:10時(+5.7等,うお座) 木星が衝:12時(うお座,-2.9等) | |
23 | 木 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:0時10分 木星が天王星の南0°53':4時 秋分:12時9分。太陽の黄経が 180度になる。 満月:18時17分 | |
24 | 金 | 金星が最大光度:9時(-4.6等,視直径39.7秒) | |
25 | 土 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時58分 | |
26 | 日 | 冥王星(134340)が東矩:20時 | |
29 | 水 | 金星が火星の南6°30'を通過:15時 |