Autumn Leaves 投稿日時: 2012/11/14 投稿者: じゅの さようならさようなら、今年の葉っぱたち。 春はあんなに若々しく綺麗で希望に溢れていた。 夏は木陰を作って道行くわたしを助けてくれた。 でも、もうお別れの時。 好きだったあの桜の木も、今頃色づいているだろうか。 遠い街で、懐かしい家の脇で。 季節はゆきて人は老い、わたしはいつも悲しい。 でも木々が優しいから、風が美しいから生きてゆける。 美しすぎて悲しすぎるあなたの最期の晴れ姿。
風よ抱きとめて 投稿日時: 2012/11/10 投稿者: じゅの 強い風に吹かれたら きっと折れない心が手に入る あるいは戻れぬ場所へ飛んでゆける 激しい雨に打たれたら きっと濡れない瞳が手に入る あるいは溶けて消えられる 厳しい寒さに凍えたら きっと固く凍った想いが手に入る あるいは凍えを知らぬ氷になれる 雨に打たれ雪に埋もれ 風に凍え灼熱で焼かれた なのに今日もわたしは生きている 夢も輝きも君と共に消えたのに 二度と帰れない遠くまで飛んでゆこう。翼があるうちに。
今もまだいつも 投稿日時: 2012/11/06 投稿者: じゅの あなたを求め言葉が彷徨う もうどんな答も返らない わかっているのに 空を見上げ涙を心に追い返す そしてわたしは雑踏に埋もれあなたの残照を追いかける。
ラスト・ノート 投稿日時: 2012/10/26 投稿者: じゅの どんなに優しい言葉もまなざしも 束の間の花なのだ 明日を待たずに散りゆくさだめ 消えてゆく きらめいた笑顔の面影も 抱きしめた残り香さえも あの日の煌めきはみんな本物だったのに。
十月の雨 投稿日時: 2012/10/18 投稿者: じゅの 冷たい雨に芯から冷えて 彼女を想う きっとこんなに冷たくて きっとこんなに寒かった もう届かない遠い日々 やるせなくて哀しくて 金木犀の枝を弾いた あの日の空から帰ってきたかの如く、金木犀は優しい香りで包んでくれた。