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8日の夜に極大を迎えるジャコビニ流星群は月明かりの影響も無く良い条件です。今年はダストトレイルと呼ばれる流星物質のかたまりが地球に接近するという予報がありますので,8日の夜,輻射点のあるりゅう座 が高い位置にある早い時間帯から観望しましょう。
ジャコビニ流星群は,ゆっくりとした流星がふわっと飛ぶことで知られています。
21日のオリオン座流星群は輻射点が上ってくる頃に月没となり好条件です。例年1時間に10〜20個の流れ星が観測される流星群ですが,暗い流星も多いので,できるだけ暗い空の下で観望しましょう。
流星観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。流星観測は身体が冷えますので,防寒対策をしっかりして下さいね。
27日には夕刻の西空で水星が東方最大離角を迎えますが,17時30分の東京における地平線高度は3.3°。観望はかなり厳しいでしょう。捜すときは双眼鏡があると便利です。方角は西南西になります。
同じく27日の夜は名月,十三夜です。
十三夜は日本独特の行事で,日本では,お月見は中秋の名月と後の名月(十三夜)の両方の名月を見るものとされ,どちらか片方だけ見るのは“片見月”として忌み嫌われました。9月の中秋の名月を見た人は,ぜひ十三夜も見上げてみてください。
12月初めに衝を迎える木星はおうし座 にあって,だんだん観望しやすくなっていきます。木星は群を抜いて明るいですから,夜半過ぎには南東の空に輝いているのがすぐにわかると思います。木星は小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かりますので,できるだけ風のない,大気が安定した日に見てみましょう。縞模様のスケッチを続けると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。
9月末に衝を迎えた天王星も引き続き観望好期です。天王星は暗い空ならかろうじて肉眼で確認できますし,小さな双眼鏡などがあれば,さらに見やすくなります。小望遠鏡では面積を持った円盤状に見ることができます。午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 インディアン座(☆) ・ こうま座 ・ はちぶんぎ座(☆) ・ やぎ座
【中旬】 ケフェウス座
【下旬】 つる座 ・ とかげ座 ・ ペガスス座 ・ みずがめ座 ・ みなみのうお座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座), NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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1 | 月 | 冥王星(134340)が東矩:5時28分 | |
5 | 金 | 月が最遠:9時43分(視直径29分29秒) | |
8 | 月 | 体育の日 寒露:6時12分。太陽の黄経が 195度になる。 下弦:16時33分 ジャコビニ流星群(10月りゅう座流星群)の極大:20時(条件良) | |
15 | 月 | 新月:21時3分 | |
16 | 火 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:2時54分 | |
17 | 水 | 月が最近:10時0分(視直径33分07秒) | |
18 | 木 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時43分 | |
20 | 土 | 秋の土用の入り:8時51分。太陽の黄経が 207度になる。 C/2011 R1 マックノート彗星が近日点を通過 | |
21 | 日 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:20時32分 オリオン座流星群が極大(条件最良) | |
22 | 月 | 上弦:12時32分 やぎ座β星(3.1等)の星食(潜入) | |
23 | 火 | 霜降:9時14分。太陽の黄経が 210度になる。 みずがめ座ν星(4.5等)の星食(潜入) | |
27 | 土 | 十三夜(後の月) 水星が東方最大離角:7時12分(-0.1等,離角24°1') | |
30 | 火 | 満月:4時49分 |