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10日に海王星の食がありますが,海王星を見るには望遠鏡が必要です。海王星を隠す月は月齢11と大きく明るいため,条件は良くありません。
17日には,満月を過ぎた月がおうし座 のプレヤデス星団(すばる)の中を通り,すばるの星が月に隠される星食が起こります。
月が少し大きく条件はよくありませんが,プレヤデス星団の星は明るいですから,双眼鏡を使えば市街地でも見られるでしょう。
10月にはジャコビニ流星群とオリオン座 流星群,2つの流星群がありますが,今年は両方とも条件がよくありません。
11日は“栗名月”“豆明月”などとも呼ばれる十三夜です。十三夜は旧暦9月13日の月のことで,中秋の名月(旧暦8月15日の月)と共に両方の名月を見るのがよいとされています。
中秋の名月は唐の習慣が伝わった行事ですが,十三夜は日本独特の風習で,醍醐天皇(在位897-930)の御代に行われるようになりました。
22日に西方最大離角となる水星は,明け方の東の空に輝きます。秋は地平線に対して黄道が立っており,少し見やすくなっていますから,早起きしてトライしてみましょう。
22日午前5時の東京で,水星の地平線高度は6.6度,5時半になると薄明が始まりますが,12.6度まで上がってきます。
29日には,有名な長周期(ミラ型)変光星,はくちょう座 χが極大となっていますが,17日というのはあくまで予想の日付で,長周期変光星の極大の場合,前後1カ月くらい明るい状態が続き,実際の極大日は観測結果に基づき後から割り出されます。
2006年8月のはくちょう座 χの極大は,100年に1度あるかないかの明るい極大となり注目されましたが,2007年は暗い極大に終わりました。2008年はどんな極大になるのか注目されます。天文ニュースなどに注意してみてください。
31日のさそり座 π(2.2等)の星食は,白昼ですが月齢2.2の細い月に星が潜入するところが見られます。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 インディアン座(☆) ・ こうま座 ・ はちぶんぎ座(☆) ・ やぎ座
【中旬】 ケフェウス座
【下旬】 つる座 ・ とかげ座 ・ ペガスス座 ・ みずがめ座 ・ みなみのうお座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座), NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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5 | 日 | 月が最遠:20時(視直径29分32秒) | |
6 | 月 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:2時50分 水星が内合:20時 | |
7 | 火 | 上弦:18時4分 | |
8 | 水 | 寒露:6時57分。太陽の黄経が 195度になる。 ジャコビニ流星群の極大:20時 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時39分 | |
9 | 木 | 木星が東矩:22時 | |
10 | 金 | 海王星食(+7.9等):18時7分 | |
11 | 土 | 十三夜 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:20時28分 | |
15 | 水 | 満月:5時2分 | |
17 | 金 | 月が最近:15時(視直径32分50秒) プレヤデス星団(すばる)の食 おうし座 η(2.9等)の星食:18時58分 おうし座 27番星(3.6等)の星食:19時19分 | |
20 | 月 | 秋の土用の入り:9時46分。太陽の黄経が 207度になる。 | |
21 | 火 | 下弦:20時55分 オリオン座 流星群が極大(条件悪) | |
22 | 水 | 水星が西方最大離角:19時(-0.5等,離角18度19分,視直径6秒9) | |
23 | 木 | 霜降:10時9分。太陽の黄経が 210度になる。 | |
26 | 日 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:4時31分 | |
29 | 水 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:1時20分 新月:8時14分 ミラ型変光星 はくちょう座 χ(周期408日,変光範囲3.3〜14.2等)が極大光度 | |
31 | 金 | さそり座 π(2.2等)の星食:12時58分 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:22時9分 |