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18日に,有名な長周期(ミラ型)変光星,くじら座 ο(ミラ)が極大を迎えます。くじら座は秋の代表的星座ですから,この季節の極大は,いつもなら見えないミラを見るチャンスです。18日というのはあくまで予想の日付で,長周期変光星の極大の場合,前後1カ月くらい明るい状態が続きますので,晴れた日にさがしてみましょう。長周期変光星の実際の極大日は観測結果に基づき後から割り出されます。
10月なら,午後10時には,ミラは南東の空高く昇っています。秋の星座のたどりかたは,秋の星座を差がしてみようを,ミラの位置は星座入門 くじら座を参考にしてください。日本変光星研究会ではここ十年ほど毎年秋にミラを見るキャンペーンをしていますので,興味のある方はホームページから問い合わせてみましょう。
20日には中秋の名月に続く名月,十三夜です。
日本では,お月見は中秋の名月と後の名月(十三夜)の両方の名月を見るものとされ,どちらか片方だけ見るのは“片見月”として忌み嫌われました。9月の中秋の名月を見た人は,ぜい20日の十三夜も見上げてみてください。
10月にはジャコビニ流星群とオリオン座 流星群,2つの流星群がありますが,今年はジャコビニ流星群がよい条件です。ジャコビニ流星群はゆっくりとした流星がふわっと飛ぶことで知られていますが,前回の母彗星回帰からかなり時間が経っており,1時間に3個程度の流星しか期待出来ません。母彗星の次の回帰は一年半後,そろそろ突発的な流星出現も期待出来ますので,できるだけ輻射点のあるりゅう座が高い,早い時間帯から観望しましょう。
オリオン座流星群は現在活発な状態にありますが,今年は月明かりの影響を大きく受けて条件がよくありません。
流星観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。流星観測は身体が冷えますので,防寒対策をしっかりして下さいね。
惑星は,土星・水星・金星が相次いで合を迎え,見えにくい時期に入ります。9月に衝を迎えたばかりの木星と天王星はうお 座にあって,午後10時頃に南中し,比較的観察しやすい状態です。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 インディアン座(☆) ・ こうま座 ・ はちぶんぎ座(☆) ・ やぎ座
【中旬】 ケフェウス座
【下旬】 つる座 ・ とかげ座 ・ ペガスス座 ・ みずがめ座 ・ みなみのうお座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座), NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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1 | 金 | 下弦:12時52分 | |
2 | 土 | 土星が合:12時 | |
6 | 水 | 月が最近:22時38分(視直径33分13秒) | |
8 | 金 | 新月:3時44分 寒露:18時26分。太陽の黄経が 195度になる。 水星が土星の南0°35'を通過。 | |
9 | 土 | ジャコビニ流星群の極大:8時 | |
13 | 水 | アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:1時51分 | |
15 | 金 | 上弦:6時27分 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:22時40分 | |
16 | 土 | 水星が外合:21時 | |
18 | 月 | くじら座 ο(ミラ,周期332日,変光範囲2.0等-10.1等)極大 | |
19 | 火 | 月が最遠:3時18分(視直径29分28秒) | |
20 | 水 | 十三夜(後の月) 秋の土用の入り:21時11分。太陽の黄経が 207度になる。 | |
22 | 金 | オリオン座 流星群が極大(条件悪) | |
23 | 土 | 満月:10時37分 霜降:21時35分。太陽の黄経が 210度になる。 | |
24 | 日 | 水星がkんんせいの北7°11'を通過:20時 | |
28 | 木 | 金星が内合:1時> 103P/ハートレイ第2彗星が近日点を通過 | |
30 | 土 | 下弦:21時46分 | |
31 | 日 | 103P/ハートレイ第2彗星が見頃 |