連星系になっていて,星がお互いに隠し合って変光します。数時間ほどで光度を変える星も多く,そんな星は一晩で変光が楽しめます。
光度曲線の形から,アルゴル型(EA),こと座β型(EB),おおぐま座W型(EW)の3つに分類されます。
また連星系の形態から,分離型(D),半分離型(SD),接触型(K)に分類されます。D型とK型は,さらにDM,DS,DW,KE,KWに細分類されます。
これ以外にも連星系を作る恒星の特徴から様々なタイプが定められており,例えば,表中εAurのGS型は,連星系の片方又は両方が巨星か超巨星であるという意味です。
アルゴル型 (EA)
食のとき以外は光度変化が起こらない型で,二つの星が比較的離れている連星です。
明るい星が暗い星に隠される食で主極小が起こり,暗い星が明るい星に隠される食で第二極小が起こります。
星 名 | 変光範囲 | 周期 | タイプ | |
---|---|---|---|---|
εAur | ぎょしゃ座ε | 2.92-3.83V | 9892 | EA/GS |
δLib | てんびん座δ | 4.91-5.90V | 2.3273543 | EA/SD |
βPer | ペルセウス座β (アルゴル) |
2.12-3.39V | 2.8673043 | EA/SD |
λTau | おうし座λ | 3.37-3.91V | 3.9529478 | EA/DM |
RZ Cas | カシオペアRZ | 6.18-7.72V | 1.195247 | EA/SD |
U Cep | ケフェウス座U | 6.75-9.24V | 2.4930475 | EA/SD |
こと座β型 (EB)
明るい星が暗い星を照らし出す接近した連星です。その照り返しの光によって,食のとき以外にも光度変化が起こります。
主極小と第二極小が同じくらいの星もあり,深い主極小と浅い第二極小が交互に表れる星もあります。
変光周期は,おおぐまW型より長くなります。
星 名 | 変光範囲 | 周期 | タイプ | |
---|---|---|---|---|
βLyr | こと座β | 3.25-4.36V | 12.913834 | EB |
おおぐま座W型 (EW)
共通の大気を持った,同じくらいの大きさの接触した星が作る連星系です。
このため連続的になめらかに光度変化し,食と食外の区別がはっきりしません。また,主極小と第二極小の差も小さく,変光周期も短くなっています。
星 名 | 変光範囲 | 周期 | タイプ | |
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W UMa | おおぐま座W | 7.75-8.48V | 0.33363749 | EW/KW |