ジャコビニ・チンナー彗星(21P/Giacobini-Zinner)

 毎年10月9日あたりに極大を迎える りゅう座流星群の母彗星として有名で,公転周期は6.54年。
 1900年にミシェル・ジャコビニ(Michel Giacobini,1873~1938,仏)によって発見され,1907年の回帰では見逃されましたが,1913年にエルンスト・チンナー(Ernst Zinner,1886~1970,独)によって再発見されました。以降の回帰は1920年と1953年を除き観測されています。

 ジャコビニ・チンナー彗星は木星族彗星と呼ばれる短周期彗星の仲間で,遠日点が木星軌道の近く外側にあります。また近日点が1 AUで地球軌道に近いため,木星の重力の影響で軌道が変わったり地球の軌道との位置関係が変わったりして,りゅう座流星群の影響を及ぼしています。

 りゅう座流星群は,昔はジャコビニ流星群と呼ばれ,1972年には大流星雨が予想され大騒ぎになったことで有名です。

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