菜種梅雨・花冷え・花曇り・花風

 日本で“花”といえば,奈良時代から平安時代の初め頃までは梅のことでした。

 ですが,嵯峨天皇(在位809年〜823年)が812年に桜の花を見る「花宴の節」を催し,これがきっかけとなって桜の花を見るお花見が広がっていきました。
 そうして今では“花”といえば桜を指すようになったのです。

 桜の季節は新年度の始まり。
 春を待ちわびたように咲き誇る桜を見ながら,日本人は気持ちを新たにするのでしょうか。
 4月の天気用語に桜が登場するのも,日本人にとっての桜の存在を象徴するようです。
 また,一面の菜の花畑も日本の代表的な春の風景です。

ユリ(lily)
ユリ(lily)

菜種梅雨(なたねづゆ)
春霖(しゅんりん)
春の長雨(はるのながあめ)
 3月下旬~4月にかけて降り続く,穀雨に当たる雨のこと。昔,伊勢や伊豆に船乗りたちが,3月~4月に吹く南東の強風を“菜種露”(なたねつゆ)と呼んでいたものが,現代では雨の名前になりました。


春時雨(はるしぐれ)
春驟雨(はるしゅうう)
 初冬の時雨を思わせるような春のにわか雨のこと。


花冷え(はなびえ)
 桜の花が咲く頃,急に気温が低くなることを言います。
 寒冷前線が通過した後,寒気が舞い戻って起こります。似たような言葉に,寒の戻り・早春寒波・余寒があります。


花曇り(はなぐもり)
 桜の花が咲く頃の,空一面の曇天を言います。春先には大陸からの移動性高気圧が次々とやってきますが,その間にあたる気圧の谷に入ったときなどに起こります。
 曇り空を雁や鴨などの渡り鳥が北へ帰っていくことから鳥曇り,ニシンが産卵に来ることからニシン曇りと呼ぶ地方もあります。


花風(はなかぜ)
 花が咲く頃に吹く風。桜花を散らすように吹く風。花嵐(はなあらし)。


4月のお話

卯月
April
清明と穀雨
 Egg Moon(復活祭の満月)
・ 玄鳥至(つばめきたる)
イースター・エッグ(Easter egg)
セイヨウカラシナ


参考

  • 〔精選版〕日本国語大辞典
  • 空の名前(高橋健司著,光琳社出版)

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