時雨・山茶花梅雨・寒波・年末低気圧

 空の色が冬らしさを増してきました。
 12月上旬は一年で一番日没時刻が早い時期です。太陽は低く,部屋の奥まで日差しが入ってきます。

 冬至の日の太陽の南中高度は,東京で31度,札幌で23度,那覇で40度です。


蘭

時雨(しぐれ)
 晩秋から初冬にかけて,晴れていたかと思うと曇り,あっという間に雨がザーッと降ってはまた晴れる。時には晴れていながら降ったりもする通り雨。そんな天気のことを時雨と言います。
 北西の季節風によって積雲が流れていく時の現象で,日本海側や山沿いの盆地などに多く見られ,気温が下がると雪時雨になります。
 また地方によって名前がついていることがあり,京都盆地の時雨を北山時雨,仙台地方の時雨をさんさ時雨と呼びます。


山茶花梅雨(さざんかづゆ)
 11月下旬〜12月上旬頃の初冬の頃,移動性高気圧が北を通り本州南岸に前線が停滞しぐずついた天気が続くことがあります。
 山茶花の花が咲く季節なので,このような長雨を山茶花梅雨と呼びます。春の菜種梅雨に対してついた名前で,昭和の半ば頃から使われ始めた比較的新しい言葉です。


寒波(かんぱ)
 高緯度の冷たい空気が日本列島が位置する中緯度までやってきて,気温を著しく下げる現象のことです。


年末低気圧(ねんまつていきあつ)
 12月の終わり頃,日本付近を猛烈に発達しながら通過する低気圧のことです。
 この低気圧が通過すると厳しい寒波がやってきます。この寒波は,クリスマス寒波とも呼ばれ,毎年12月26日が年末低気圧の特異日となっています。
 ヨーロッパにも同じような現象「クリスマスのあらし」が見られ,この嵐によって降った雪がホワイトクリスマスをもたらします。


12月のお話

師走
December
大雪と冬至
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント


参考

  • 〔精選版〕日本国語大辞典
  • 空の名前(高橋健司著,光琳社出版)

初心者必見! 太陽や月や星を眺めるためのちょっとしたコツや,知っていればより楽しくなる情報です。