8月。暑いながらも日差しは傾き始め,そこはかとなく秋の気配が漂う月です。
日本の旧暦では7月から9月までを秋と呼び,8月はその真ん中を意味する“仲秋”でした。
ローマ初代皇帝アウグストゥスに因んで
自然界の風情に親しむ日本の名前とは対照的に,8月の英語名であるAugustは,ローマ帝国の初代皇帝であるアウグストゥス(Augustus Caesar, 在位27B.C.-A.D.14)の名前にちなんでいます。アウグストゥスの人生で幸運なできごとがこの月に起きたということで,「アウグストゥス」はラテン語で「尊厳ある者」という意味です。
アウグストゥスは,皇帝になる前はオクタヴィアヌス(Octavianus)と呼ばれており,7月(July)の名前の由来となったローマの武将ジュリアス・シーザーの後継者です。シーザーが暗殺された後,遺言によって後継者となり,ガイウス・ユリウス・カエサル・オクタウィアヌス(Gaius Julius Caesar Octavianus)と名乗るようになりました。
アウグストゥスは,ローマに平和をもたらし,元首制を成立させ,学術文芸を奨励し,様々な改革を行った人物として知られ,最高司令官,神の子,大神祇官長など,多くの肩書きを持っていました。
後14年8月19日に77歳の生涯を閉じ,ローマには今でも彼の霊廟が残っています。
8月のお話
・葉月
・August
・立秋と処暑
・土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
・涼風至(七十二候 立秋~処暑)
・Grain Moon
・ラマス(Lammas Day)