北の地方ではまだまだ冬の真っ盛りですが,それでも日の長さに春を感じますね。
そんな2月にふさわしい,冷たい言葉と春の言葉をご紹介しましょう。
氷霧(こおりぎり・ひょうむ)
空気中の水蒸気が氷の結晶となって浮かび,1km先がぼやけてみえる現象で,霧のひとつです。霧氷とは異なる現象なので,注意しましょう。
スターダスト現象
氷点下10℃以下になるような寒さの中で,空気中の水蒸気が凍って, まるで星屑(スターダスト)をまき散らしたように空気がキラキラと輝いて見える現象です。寒い日の北海道で見られます。
細氷(さいひょう)
スターダスト現象を起こす小さな氷晶(氷の結晶)が降る現象で,ダイヤモンドダストあるいは天使の囁きとも言います。氷霧より細氷のほうが氷粒が大きく,氷霧は霧に含まれますが,細氷は降水現象で雪に含まれます。
星のささやき
氷点下50℃くらいになると人の吐く息もたちまち凍りますが,その細かい氷の粒が耳元でたてるカサカサという音を,ロシアのヤクーツク地方の人たちはこう呼んでいます。
光の春(ひかりのはる)
冬の長いロシアで,徐々に日が長く,空が明るくなっていく2月を呼ぶ言葉です。日本では,日脚が長く,日差しが強くなっていくことで感じる立春から春分までの春を“光の春”,陽気が暖かくなる春分から立夏までを“気温の春”と呼んでいます。
雪解けの水の音や鳥の鳴き声など耳で感じる春のことを“音の春”と呼ぶこともあり,春は,光の春(2月)→音の春(3月)→気温の春(4月)の順番でやってきます。
2月のお話
・如月
・February
・立春と雨水
・Wolf Moon(オオカミの満月)
・東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
・キャンドルマス(Candlemas Day)
・節分(せつぶん,せちぶん)
・太巻き寿司の丸かぶり
・宝積寺の豆撒式
・灰の水曜日(Ash Wednesday)
参考
- 〔精選版〕日本国語大辞典
- 空の名前(高橋健司著,光琳社出版)