変化朝顔 青蜻蛉葉 紅紫覆輪石畳咲

2026年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。
 星を見るイベントなど地域の情報などに注意しましょう。

 ・STARWEEK
 ・スター・ウィーク実行委員会(X)


惑星


ミラ
環が見えない土星は貴重だよ!

 10月にを迎える土星が東の空でかなり見やすくなってきます。
 土星はうお座を逆行中(西へ移動)で,午後11時には東の空,地平線高度25度くらいの位置に見えています。

 土星の環は2025年3月24日の消失(環を真横から見る状態)の後,環を南側から眺める状態となっています。現在はまだ環は細い状態ですが,徐々に環が開いて見やすくなっているところです。
 土星の環が次に最大に開いて見えるのは2032年5月頃。環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら今年の土星の様子をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,初心者が小望遠鏡で観察しやすい対象です。スケッチのために繰り返し一生懸命に見ていると,だんだん目が惑星に慣れて模様が見えるようになってきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。

 望遠鏡で見るときは,高倍率にすると望遠鏡の視野に入れておくのが大変なので低倍率から始めましょう。

 望遠鏡がなくても,地域で観望会などがあったら行ってみましょう。


 夕刻の西空では,金星が15日に東方最大離角を迎えます。
 8月16日の夕刻には,三日月と金星がすぐ近くに並んで賑やかな光景が見られます。


 明け方の東の空では2日に水星西方最大離角を迎え,地平線高度も比較的高く,水星としては見やすい位置にあります。
 火星も見やすい位置に上っていますので,早起きしたら探してみましょう。


ペルセウス座流星群

 毎年お盆休みの頃にピークとなるペルセウス座流星群
 今年の極大は13日の11時頃です。極大観測は12日〜13日の夜となり,13日が新月なので,一晩中月明かりがなく好条件です。

 ペルセウス座流星群の流星は明け方に向かって増えていきますが,これは流星群の輻射点(放射点)があるペルセウス座が高くなるのが夜半過ぎだからです。
 輻射点が高くなると見える流星も多くなるというわけです。できたら薄明が始まるまで見てみましょう。

 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=100 と記載されています。

 できるだけ街明かりの影響を受けない空が暗い場所に寝転がって,近くの街灯などが視野に入らないようにして空を眺めましょう。ペルセウス座流星群には明るい流星も多く流れます。
 観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 17日に極大となるはくちょう座κ流星群は,1時間に2~3個の小規模な流星群です。比較的ゆっくり流れ,速く流れるペルセウス座流星群の流星と対照的です。
 火球が見られることがあります。


伝統的な七夕

ケイト
上弦の月齢は,
平均 7.38日!

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は8月19日です(※)。

 七夕は,昔,明治6年(1873年)以前は旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。

 旧暦7日の夜は月齢が6くらいで,上弦前となります。このため夜半を過ぎると月明かりのない星空が見られました。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので,見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 伝統的な七夕:
 太陰太陽暦による7月7日に近い日ということで,現在では次のように定義されています。
「二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目」
 2026年は8月23日が処暑,8月13日が朔(新月)なので,8月13日の7日後の8月19日が伝統的七夕となります。

 参考:伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1八朔・水の週間
2水星(☿)が西方最大離角(離角-19°28′):17時
青森ねぶた祭
3秋田竿灯まつり・一粒万倍日
4不成就日
6下弦の月のイメージ下弦:11時21分
広島原爆の日・八せん始め
7立秋(太陽の黄経 135度):20時43分
立秋以降は残暑見舞い。
鼻の日
仙台七夕・熊本火の国まつり
9長崎原爆の日
10月が最近(距離 0.945):20時18分
11🎌 山の日
12不成就日
13新月のイメージ新月(朔):02時37分
皆既日食(日本では見られない)
ペルセウス座流星群🌠が極大:11時頃
14水星が近日点通過(距離 0.307au):18時13分
末伏・庚申
15金星(♀)が東方最大離角(離角45°53′):15時
月遅れ盆・戦没者追悼・平和祈念の日
不成就日
16京都五山送り火
17はくちょう座κ流星群🌠が極大
八せん終わり・三隣亡
18甲子・一粒万倍日
19旧七夕(伝統的七夕)
20上弦の月のイメージ上弦:11時46分
22アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時21分
月が最遠(距離 1.053):17時21分
23処暑(太陽の黄経 150度):11時19分
己巳・不成就日
24アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時10分
京都地蔵ぼん
27旧ぼん
28満月のイメージ水星 (☿) が外合:02時04分
満月(望):13時19分
部分月食(日本では見られない)
29天王星(♅)が西矩:07時19分
文化財保護法施行記念日・三隣亡
30一粒万倍日
31不成就日

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・山の日 8月11日。山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話

葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)
二百十日と二百二十日

変化朝顔 青蜻蛉葉 紅紫覆輪石畳咲
変化朝顔 青蜻蛉葉 紅紫覆輪石畳咲

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」