しぶんぎ座流星群( りゅう座 Ι流星群 )
しぶんぎ座流星群は,8月のペルセウス座流星群,12月のふたご座流星群と共に三大流星群に数えられます。
出現時期は 12月28日~1月12日。極大は例年1月4日頃で,極大時のZHRは120個。月齢や極大時刻などの条件がよい年なら,1時間あたり30~40個の流星を見ることができます。
しぶんぎ座流星群は極大ピークが鋭く,流星が特に増えるのは極大の前後数時間です。このため,極大予想時刻が昼間にあたった場合は月明かりがなくても流れ星は少なくなってしまいます。
しぶんぎ座流星群の放射点はりゅう座とうしかい座の境界付近にあり,夜半過ぎに高くなってきます。このため,できるだけ極大時刻が近い夜の夜半過ぎから朝の薄明までが流星観察に適した時間帯となります。
しぶんぎ座流星群の母天体はまだ確定していませんが,小惑星196256(2003 EH1)が有力な候補とされています。
流星群の名前になっている「しぶんぎ(四分儀)座」は,フランスの天文学者ラランドによって設定した星座で,「壁面四分儀座(へきめんしぶんぎざ)」とも言います。現在の88星座が決められた時に星座から外されてしまいましたが,流星群の名前としては正式に残ることになりました。
慣習的に呼ばれてきた「しぶんぎ座流星群」の名が正式に残ることになる以前は,現在の放射点の位置から「りゅう座ι(イオータ)流星群」とも呼ばれていましたので,このように書かれていることもあります。
長時間空を見上げる流星観察にはしっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜し,大袈裟なくらい万全の防寒対策をしておきましょう。