夏空

2024年07月の星空

星空解説

 7月前半は梅雨の最中で雨が多く夜も短く,星を見る条件はよくありません。けれど学校が夏休みに入る頃には梅雨明けし,太平洋高気圧に覆われて安定した晴れの日が続くようになります。
  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。

 今年は14日(日)が上弦,21日(日)が満月です。
 海の日の連休の頃は夜半には月明かりがなくなります。また月末が近づくにつれて月の出が遅くなりますので夜半前の時間帯が星空観望にお勧めです。


七夕

 7月と言えば七夕ですが,現在の暦では梅雨の真っ只中で星が見えないことも多いですね。

 今年は7月6日が新月なので,七夕の日は月明かりがなく星空観望を楽しめます。
 織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)は都会の明るい空でもよく見える星ですので晴れたら夜空を見上げてみましょう。
 織り姫と彦星は夏の大三角を形作る星でもあり,見つけるのは決して難しくありません。

ケイト
旧暦七夕の日付は毎年変わるよ!

 参考: 夏の星座を探してみよう

 ところで,本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の行事(※)です。

 旧暦七夕の頃には梅雨も明けていてよく晴れます。今年の旧暦七夕(伝統的七夕)は8月10日です。7月7日が雲ったら,8月10日の伝統的七夕を待ちましょう。


※ 旧暦七夕(伝統的七夕)
二十四節気の処暑の直前の新月の日を1日目とし,その日から数えて7日目。
2024年は8月22日が処暑,8月4日が新月なので,10日が伝統的七夕となります。


惑星

 22日に東方最大離角となる水星が7月10日〜16日に見頃となります。日没後30分の東京での地平線高度が10度を超え,明るさは0.0〜0.2等です。
 金星は夕刻の西空低く観察は難しそうです。

水星と金星(2024-07-15 19:20)
水星と金星(2024-07-15 19:20)

 火星おひつじ座 からおうし座 を移動中で,夜明け前の東の空に見ることができます。
 木星おうし座 を移動中で,同じく夜明け前の東の空です。


 土星みずがめ座 を逆行中で,明るさは0.9〜0.8等。真夜中には南東の空に昇ってきます。
 土星は都会の明るい星空でもすぐに見つけることができますし,月明かりや街明かりがあっても支障なく望遠鏡で観察できます。
 小望遠鏡があったら低倍率で土星の環の形を楽しんでみましょう。

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,現在は2025年秋の環の消失に向かって環が年々閉じていっています。
 今年の姿をスケッチなどで残しておくと,年々の移り変わりがよく分かります。


 23日に準惑星の冥王星いて座を迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。望遠鏡を使っても初心者が見つけるのは難しい惑星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ流星群 なども活動しています。

 今年は7月28日が下弦,8月4日が新月。7月下旬からお盆にかけて月明かりの影響を受けにくく,流星観察には良い条件となります。

 みずがめ座δ流星群 (ZHR=20) の活動期間は7月12日~8月23日。やぎ座α流星群 (ZHR=4) は7月3日~8月15日です。
 両方とも派手な流星群ではありませんが,長い期間活動しています。みずがめ座δ流星群はピークの前後数日はピーク程度の活動が見られます。

ミラ
流れ星は寝転がって見るといいんだよ!

 どちらの流星群も放射点が上がってくるのは21時頃。それくらいの時間から未明までが見やすくなります。

  やぎ座もみずがめ座も秋の星座で,輻射点(放射点)が同じ方向にあるため,この二つの群の流星を見分けるのはちょっと大変です。
 やぎ座α流星群の群流星は,ゆっくりと流れるのが特徴で,爆発を伴う火球が見られることもあります。みずがめ座δ流星群は母天体がマックホルツ彗星(96P/Machholz)で,やぎ座α群の流星より速く流れます。

 ですが,観測するのでなければ群は気にせず,夏休みは流れ星が増える季節だと思って夜空を見上げて楽しむと良いですね。

 夏でも山の上などは冷え込みます。寒さ対策をして流星観察をしましょう。

参考:流れ星を見てみよう


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1半夏生(太陽の黄経 100度):17時31分
山開き・国民安全の日
三隣亡
4米国独立記念日
己巳・不成就日・一粒万倍日
5地球が遠日点を通過(距離 1.017au):14時06分
一粒万倍日
6新月のイメージ新月(朔):07時57分
準惑星 (1) ケレスが :09時04分
小暑(太陽の黄経 105度):23時20分
7七夕
8一粒万倍日
9浅草ほおずき市
10金星が近日点を通過(距離 0.718au):14時13分
浅草観音四万六千日
11不成就日
12月が最遠(距離 1.052):17時11分
13精霊祭・迎え火・靖国神社みたままつり
14上弦の月のイメージ上弦:07時49分
15🎌 海の日
天王星と火星が合(離角 0°32′):23時05分
ぼん・祖霊祭・初伏
16やぶ入り・えんま詣・送り火
17一粒万倍日・三隣亡
19夏の土用の入(太陽の黄経 117度):13時17分
夏の土用の入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
十方ぐれ入り・不成就日
20一粒万倍日
21満月のイメージ満月(望):19時17分
22水星 (☿) が東方最大離角(離角 26°56′):15時
大暑(太陽の黄経 120度):16時44分
23準惑星 (134340) 冥王星(♇)がいて座,+14等):14時38分
24月が最近(距離 0.949):14時41分
土用の丑・地蔵ぼん
25土星食
中伏
26アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時04分
27不成就日
28下弦の月のイメージ水星が遠日点を通過(距離 0.467au):00時29分
下弦:11時52分
天一天上
29天しゃ・一粒万倍日・三隣亡
31やぎ座 α流星群🌠が極大
みずがめ座 δ南流星群🌠が極大

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・海の日 7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

文月
July
小暑と大暑
山開き・洗車雨・酒涙雨・送り梅雨・戻り梅雨・梅雨明け・梅雨明け十日・かんかん照り・油照り
Hay Moon(干し草の満月)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(ハンゲショウ)

夏空
夏空

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」