2019年5月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは、4月27日が下弦、5月5日が新月となっており星空観察には好条件の月まわりです。
 このため、6日にピークを迎えるみずがめ座 η流星群は条件最良。1時間あたり20個の流星が予想されており、運が良ければ火球も見られるかも知れません。

 みずがめ座 η流星群の母天体は有名なハレー彗星ですが、今年はハレー彗星から放出されたダストトレイルの接近が4日13時~19時6日21時~7日5時に予想されています。

 みずがめ座は秋の星座ですから、この季節、流星群の輻射点が昇りきらないうちに薄明となります。流星が見られるのは、だいたい夜半過ぎから薄明が始まるまでの間、6日の夜に見るのが良いでしょう。
  みずがめ座 η流星群の 流れ星は、東の空低い位置から空を駆け上るような経路を描いて流れます。

 明け方の流星観測はゴールデンウィークの頃であってもかなり冷えます。十分に防寒対策を行いましょう。

 参考: 流れ星を見てみよう

 6月11日へびつかい座を迎える木星が、 夜半には見やすい位置に上ってくるようになります。
 春は空気が安定し大気の揺らが少ないため、小望遠鏡で惑星観察をするには良い季節です。 天体望遠鏡を使える環境をお持ちでしたら、木星を観察してみては如何でしょう。
 木星はひときわ明るく輝いていて、すぐに見つけることができます。また、月明かりや街明かりのある明るい空でも、支障なく望遠鏡で観察できます。 そして低倍率でも衛星の動きや縞模様を楽しむことができます。

 望遠鏡で木星をとらえたら、是非スケッチをしてみましょう。スケッチをすることにより目が惑星に慣れ、何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。
 木星の近くに衛星が見えたら、それは ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星の中のどれかです。
 望遠鏡を持たない方も、地域にある公共の天文台の観望会を捜して出かけてみると、大きな望遠鏡で木星を見せてもらえるかもしれません。

※ガリレオ衛星:木星に近い順にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト。ガニメデは太陽系で一番大きな衛星。イオは活火山があることで知られています。

 下の図は5月10日午後11時(23時)の空です。
 木星は南東の空、18°の高さに見えています。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため、日本からは見えません

春の星座春の全天星図


見やすい星雲星団

  • 惑星状星雲
    • NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
  • 散開星団
    • M44 (プレセペ/かに座)
  • 球状星団
    • M3 (りょうけん座),NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
  • 銀河(系外星雲)
    • M81・M82・M101 (おおぐま座),M65・M66 (しし座),かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう星雲星団一覧表


今月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
2八十八夜
3憲法記念日
4みどりの日
5 ?こどもの日
新月:7時45分
りゅう座 R(周期248日,変光範囲6.7等-13.2等)が極大光度
6休日
立夏:4時3分。太陽の黄経が 45度になる。
わし座 R(周期272日,変光範囲5.5等-12.0等)が極大光度
みずがめ座 η流星群が極大:23時(条件最良)
12?上弦:10時12分
14月が最近:6時53分(視直径32分22秒,0.960)
17うしかい座 R(周期224日,変光範囲6.2等-13.1等)が極大光度
19?満月:6時11分
21小満:16時59分。太陽の黄経が 60度になる。
水星(☿)が外合:23時33分
25こじし座 R(周期378日,変光範囲6.3等-13.2等)が極大光度
26月が最遠:22時27分(視直径29分34秒,1.051)
27?下弦:1時34分
小惑星(1)ケレスが最近(1.7513au):6時21分
29小惑星(1)ケレスが最大離角:11時38分
小惑星(1)ケレスが:20時23分(+7.0等)

惑星用語の説明月の形の変化について