2016年12月の星空

 11日に夕刻の西空で東方最大離角を迎える水星は,午後5時半の東京での地平線高度は約8度。低い空ですが,それでも水星としては高く見える方です。南西の空が開けた場所で,双眼鏡を使ってさがしてみて下さい。

2016-12-11 水星東方最大離角
2016-12-11 水星東方最大離角

 毎年師走の空を飾るふたご座α流星群ですが,今年は極大時刻が午前中,しかも満月と重なり条件最悪です。
 しかしながら,ふたご座流星群は明るい流星がよく飛び近年は火球も増えています。月明かりのない条件の下なら1時間に100個もの流星が期待できるところですが,満月のもとでも1時間あたり30個程度は期待できるでしょう。流星群は12月5日頃には活動期に入り20日頃まで続きます。
 ふたご座流星群は一晩中コンスタントに流れる安定した流星群です。12月は日没が早く夜が長い季節でもありますから,機会があったら空を見上げてみてください。偶然明るい流星に出会えるかもしれません。
 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 クリスマス前に極大をむかえるこぐま座流星群は,下弦を過ぎた月がありますが,極大時刻が夕刻なので日没から夜半までは観測チャンスとなります。1時間に5個ほど期待される小さな流星群で,明るい流星が北天から緩やかに流れます。


南中する星座 (冬の星座冬の全天星図

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 カシオペヤ座ほうおう座
 【中旬】 くじら座さんかく座
 【下旬】 おひつじ座 ・ みずへび座(☆)・ろ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
 【散開星団】  M34 (ペルセウス座), h-χ (二重星団,ペルセウス座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
 【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33 (さんかく座), M74 (うお座), M77 (くじら座)


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1 うしかい座 R(周期223日,変光範囲6.0等-13.3等)が極大光度
さんかく座 R(周期267日,変光範囲5.4等-12.6等)が極大光度
2 小惑星(3)ジュノーが:8時50分
からす座 R(周期317日,変光範囲6.7等-14.4等)が極大光度
4 海王星が東矩:18時21分
りょうけん座 R(周期329日,変光範囲6.5等-12.9等)が極大光度
7 上弦の月のイメージ 大雪:1時41分。太陽の黄経が 255度になる。
上弦:18時3分
8 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:1時44分
10 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:22時33分
土星が:23時44分
11 水星が東方最大離角:13時39分(-0.4等,離角20°8)
13 月が最近:8時29分(視直径33分19秒,0.933)
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:19時21分
14 満月のイメージ ふたご座α流星群が極大:9時(条件最悪)
満月:9時6分
21 下弦の月のイメージ 下弦:10時56分
冬至:19時44分。太陽の黄経が 270度になる。
22 こぐま座流星群が極大(条件悪):17時
23 天皇誕生日
25 月が最遠:15時55分(視直径29分26秒,1.056)
27 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時42分
29 新月のイメージ 水星が内合:2時26分
新月:15時53分
12月こじし座小流星群が活動
31 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:0時15分
45P/本多・ムルコス・パジュサコバ周期彗星が近日点を通過