2017年9月の星空

 9月になると日没時刻が早くなり,夕方早い時間帯から星が見えるようになってきます。例年お月見の季節ですが,今年の中秋の名月は10月4日です。
 また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。
 
 5日,みずがめ座 で海王星がを迎え,観望好期となります。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。公共の天文台の観望会などへ出かけると,見せてもらえるかもしれません。

 12日には水星が明け方の東の空で西方最大離角を迎えます。
 午前4時30分の東京での地平線高度は6度。ほぼ地平線ぎりぎりのかなり低い位置ですが,近くに金星が明るく輝いています。金星をたよりに,空が開けた場所で双眼鏡を用いてさがしてみて下さい。

水星の西方最大離角 (2017-09-12)
水星の西方最大離角 (2017-09-12)

 
 上の図でもわかるように,今月は明け方の空で水星と火星が接近しています。特に17日はほぼくっついて見えますので双眼鏡や小望遠鏡で観察してみましょう。18日~19日あたりは細い月も近くに輝き,いっそう賑やかな空となります。
 見える方角や高さ,時間帯などは上の図を参考にしてください。


南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬 いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬 こぎつね座や座わし座
下旬 いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座 秋の全天星図
  
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 M27 (あれい状星雲/こぎつね座),M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲 NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
球状星団 M2 (みずがめ座),M15 (ペガスス座),M30 (やぎ座),M56 (こと座)

星雲星団を見よう 星雲星団一覧表
  
 


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1 二百十日
2 水星と金星が接近(4°06′):9時8分
5 海王星が:23時51分(+7.8等,みずがめ座,視直径2秒4)
6 満月のイメージ 満月:16時3分
7 白露:19時39分。太陽の黄経が 165度になる。
9 9月ペルセウス座ε流星群が極大:20時(条件悪)
12 アルゴル型食変光星 アルゴル極小:4時44分
水星が西方最大離角:19時17分(-0.2等,離角17°9)
土星が東矩:22時1分
13 下弦の月のイメージ 下弦:15時25分
14 月が最近:1時6分(視直径32分18秒,0.962)
15 アルゴル型食変光星 アルゴル極小:1時33分
17 水星と火星が接近(0°03′):3時23分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時22分
18 敬老の日
20 新月のイメージ 秋の彼岸の入り
新月:14時30分
22 きりん座 R(周期270日,変光範囲7.0等-14.4等)が極大光度
23 秋分の日
秋分:5時2分。太陽の黄経が 180度になる。
26 こぎつね座 R(周期137日,変光範囲7.0等-14.3等)が極大光度
27 月が最遠:15時50分(視直径29分33秒,1.052)
28 上弦の月のイメージ 上弦:11時54分
29 小惑星(3)ジュノーが東矩:19時39分