テンペル・タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)

 1865年12月に,マルセイユ天文台(フランス)のエルネスト・テンペル(Ernst Wilhelm Leberecht Tempel,1821~1889,独)によって発見され,翌1866年1月にハーバード大学天文台(アメリカ)のホーレス・タットル(Horace Parnell Tuttle、1837~1923,米)によっても単独で発見されたことによりテンペル・タットル彗星と名付けられました。公転周期33年の周期彗星で,33年毎に大出現が期待される しし座流星群 の母彗星として有名です。

 発見後,1899年頃に回帰が予想されていましたが発見されず,この彗星は一旦行方不明となります。
 しかし,世界中の天文学者の精力的な詳しい計算により,1366年と1699年,1965年の回帰が証明されました。そして,1998年,正確に予想された最初の回帰を迎え,翌1999年にはしし座流星群の大出現が観測されました。

2001年 しし座流星群
2001年 しし座流星群

 なお,ペルセウス座流星群の母彗星はスイフト・タットル彗星(109P/Swift-Tuttle)です。テンペル・スイフト彗星(11D/Tempel-Swift)という彗星もあります。

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