9月になると日没時刻が早くなり,夕方早い時間帯から星が見えるようになってきます。
また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。
3日,みずがめ座 で海王星が衝を迎え,観望好期となります。
海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。公共の天文台の観望会などへ出かけると,見せてもらえるかもしれません。
9日に極大を迎える9月ペルセウス座ε流星群は1時間あたり5~10個の流星が期待でき,明るい流星や痕を残す流星も多く現在活動的な流星群です。2008年には突発出現が観測されました。今年は上弦過ぎの月がありますが条件は良いので,輻射点が北東の空へ昇ってくる夜半前から明け方にかけて観察しましょう。流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。
15日は中秋の名月ですが,満月は17日ですので今年は少し欠けた月になります。中秋の名月とは秋の真ん中の日,仲秋(陰暦8月)15日の月のことで,必ずしも満月と同日にはならないのです。
中秋の名月は別名芋名月といい,昔から里芋を供える習慣がありました。日本人の主食が里芋だった名残だとも言われます。日本では,お月見は中秋の名月と後の名月(十三夜)の両方の名月を見るものとされ,どちらか片方だけ見るのは片見月として忌み嫌われました。2016年の十三夜は10月13日ですから,中秋の名月を見た方は,忘れずに十三夜も眺めて下さい。
29日には水星が明け方の東の空で西方最大離角を迎えます。
午前4時45分の東京での地平線高度は7度で低い上,近くに明るい月があります。ほぼ地平線ぎりぎりと思って,空が開けた場所で双眼鏡を用いてさがしてみて下さい。
南中する星座
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 いて座 ・ くじゃく座(☆) ・ ぼうえんきょう座(☆)
【中旬】 こぎつね座 ・ や座 ・ わし座
【下旬】 いるか座 ・ けんびきょう座(☆) ・ はくちょう座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
見やすい星雲星団
【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座)
【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
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1 | 木 | 新月:18時03分 金環日食(アフリカ・マダガスカル,日本からは見られない。食分0.987) ぎょしゃ座 小流星群が活動 |
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3 | 土 | 海王星が衝:10時18分(+7.8等,みずがめ座,視直径2秒4) | |
7 | 水 | 月が最遠:3時45分(視直径29分30秒) 火星が東矩:8時0分 白露:13時51分。太陽の黄経が 165度になる。 | |
9 | 金 | 上弦:20時49分 9月 ペルセウス座ε流星群が極大:13時(条件良好) |
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10 | 土 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:4時26分 | |
12 | 月 | 水星が内合:14時17分 | |
13 | 火 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:1時15分 | |
15 | 木 | 中秋の名月 | |
16 | 金 | うお座 R(周期344日,変光範囲7.0等-14.8等)が極大光度 おおぐま座 T(周期257日,変光範囲6.6等-13.5等)が極大光度 | |
17 | 土 | 満月:4時5分 半影月食 |
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19 | 月 | 敬老の日 月が最近:2時0分(視直径33分00秒) 秋の彼岸の入り はくちょう座 χ(3.3-14.2等 408日)が極大光度 |
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22 | 木 | 秋分の日 アルデバランの食:8時29分(東京潜入,出現9:19) 秋分:23時21分。太陽の黄経が 180度になる。 ぎょしゃ座 β小流星群が活動 |
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23 | 金 | 下弦:18時56分 | |
27 | 火 | 木星が合:6時49分 | |
29 | 木 | 水星が西方最大離角:4時27分(-0.5等,離角17°9) |