2016年8月の星空

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。各地で星を見るイベントが開かれますので地域の情報などに注意しましょう。(STARWEEK 2016

 9日は旧暦七夕です。
 7月7日は梅雨の最中で天気に恵まれない年が多いですね。旧暦の七夕(月齢が七の夕)の頃は織り姫星(こと座のベガ)が天頂付近にあって見やすくなっていますので,晴れたら空を見上げてみましょう。

 毎年お盆休みの頃に見ごろとなるペルセウス座流星群は,12日夜に極大を迎えます。今年は上弦直後の月回りで,夜半を過ぎペルセウス座が高くなってくる頃には月明かりがなくなり最高の観察条件になります。
 ペルセウス座流星群は,月がない好条件のもと,多い年では1時間に60個くらいの流星が期待できます。流れ星を観察するときは,できるだけ空が暗い場所で,寝転がって空全体が見られるようにしましょう。観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。

 17日には夕刻の西空で水星が東方最大離角を迎えます。
 この日の水星は,午後7時の地平線高度が約5度。大変低い位置にありますが,近くの金星と木星を目印に,西の地平線近くを双眼鏡で捜してみて下さい。

水星 東方最大離角 (2016-08-17)
水星 東方最大離角 (2016-08-17)

 

 月末になると金星と木星は更に接近します。
 地平線高度が5度近くでかなり低くなってしまいますが,明るい2惑星ですから,空が地平線近くまで開けた場所を捜して見てみましょう。

金星と木星の接近 (2016-08-27)
金星と木星の接近 (2016-08-27)

南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。 (夏の星座夏の全天星図

 【上旬】 へびつかい座ヘルクレス座りゅう座 ・ さいだん座(☆)
 【中旬】 へび座(尾部)
 【下旬】 こと座たて座みなみのかんむり座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団

 【惑星状星雲】 M57 (環状星雲,こと座), M27 (あれい状星雲,こぎつね座)
 【散光星雲】 M8 (干潟星雲,いて座), M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座), M20 (三裂星雲,いて座), 他,天の川に多数
 【散開星団】 M21・M23・M24・M25 (いて座), M6・M7 (さそり座), 他,天の川に多数
 【球状星団】 M4・M80 (さそり座), M10・M12 (へびつかい座), M13・M92 (ヘルクレス座), M56 (こと座)
 【銀河(系外星雲)】 M51 (子もち星雲,りょうけん座), M101 (おおぐま座)
 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
2 9P/テンペル第1周期彗星が近日点を通過
3 新月のイメージ 新月:4時45分
7 立秋:10時53分。太陽の黄経が 135度になる。立秋以降は残暑見舞い。
9 旧七夕
10 月が最遠:9時5分(視直径29分33秒)
11 上弦の月のイメージ 上弦:3時21分
山の日
12 ペルセウス座流星群が極大:21時(夜半以降条件最良)
やまねこ座 R(周期379日,変光範囲7.2等-14.3等)が極大光度
13 小惑星(2) パラスが(+9.3等,ペガスス座):17時33分
17 水星が東方最大離角:6時21分(+0.3等,離角27°.4)
りゅう座 R(周期246日,変光範囲6.7等-13.2等)が極大光度
18 満月 満月:18時27分
はくちょう座κ流星群が極大(条件最悪)
こぎつね座 R(周期137日,変光範囲7.0等-14.3等)が極大光度
22 月が最近:10時19分(視直径32分33秒)
23 処暑:1時38分。太陽の黄経が 150度になる。
24 火星がアンタレスに接近:13時9分
小惑星(2) パラスが最近(2.398au)
25 下弦の月のイメージ 下弦:12時41分
26 火星と土星が接近(4°23′):2時50分
27 金星と水星が接近(5°16′):13時58分
28 金星ご木星が接近(0°04′):6時47分
30 土星が東矩:4時29分
おおぐま座 R(周期302日,変光範囲6.5等-13.7等)が極大光度
31 二百十日