星空解説
今年の2月は1月に衝を迎えた木星がふたご座に高々と輝いています。冬の豪華な1等星たちとの共演で賑やかな星空が楽しめます。
2月には有名な流星群などはありませんが,関東以南の地方では長寿の星,カノープスを見るチャンスです。詳しくは 冬の星座を探してみよう のページを参考にしてください。
厳寒期の星空観察はとても冷えます。
十分な防寒対策をしましょう。
冥王星の日
毎年2月18日は「冥王星の日」です。
1930年のこの日に,冥王星がアメリカの天文学者トンボーによって発見されたことが由来です。
古来から知られていた惑星は,水星・金星・地球・火星・木星・土星の6つでした。
1781年にイギリスの天文学者ハーシェルによって天王星が発見され,1846年にドイツの天文学者ガレらによって海王星が発見され,更に天王星や海王星の軌道が計算値と合わないことから発見されたのが冥王星でした。
冥王星は発見以降ずっと,太陽系の一番外側を回る9番目の惑星とされてきましたが,2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の定義が定められ,惑星の定義から外れてしまいます。
同時に新たに「準惑星」という分類が設けられ,冥王星はそこに属することになったのでした。9番目の惑星だった冥王星には「134340」という小惑星番号が与えられました。
※ クライド・ウィリアム・トンボー(Clyde William Tombaugh, 1906〜1997)
節分と立春
2025年は節分が2月2日でしたが,2026年は2月3日が節分,2月4日が立春に戻ります。
2025年からは4年毎に節分2月2日・立春2月3日となり,2057年と2058年は連続で節分2月2日・立春2月3日となります。
詳しくは「ケイトとミラの節分」をご覧下さい。
黄道光
2月~4月は夕空の黄道光が観望好期です。
黄道光とは日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが,空が暗く澄んだところでしか見られません。山などへ行く機会があったら,日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。
南中する星座
午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
見やすい星雲星団
| 惑星状星雲 | M1 (かに星雲/おうし座) M97 (おおぐま座) |
|---|---|
| 散光星雲 | M42 (オリオン大星雲/オリオン座) |
| 散開星団 | M35 (ふたご座) M36・M37・M38 (ぎょしゃ座) M45 (プレアデス星団,すばる/おうし座) |
| 銀河(系外星雲) | M81・M82・M101 (おおぐま座) M106 (りょうけん座) |
2026年2月のカレンダー
| 日 | 曜日 | 月相 | 天文現象 |
|---|---|---|---|
| 1 | 日 | 初午 不成就日・三隣亡 | |
| 2 | 月 | ![]() | 満月(望):07時09分(マイクロムーン) |
| 3 | 火 | 節分 | |
| 4 | 水 | 立春(太陽の黄経 315度):05時02分 さっぽろ雪まつり(11日まで) | |
| 6 | 金 | 三隣亡 | |
| 7 | 土 | 北方領土の日 八せん始め | |
| 8 | 日 | こと始め・針供養 一粒万倍日 | |
| 9 | 月 | ![]() | 下弦:21時43分 不成就日 |
| 10 | 火 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時40分 | |
| 11 | 水 | 月が最遠(距離 1.052):01時52分 🎌 建国記念の日 紀元祭 | |
| 13 | 金 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時29分 二の午・一粒万倍日 | |
| 15 | 日 | 横手かまくら・庚申 | |
| 16 | 月 | 天王星(♅)が東矩:14時02分 | |
| 17 | 火 | ![]() | 新月(朔):21時01分 金環日食(日本では見られない) 旧元日・神宮祈年祭 |
| 18 | 水 | 冥王星の日 八せん終り・三隣亡 | |
| 19 | 木 | 雨水(太陽の黄経 330度): 0時52分 水星が近日点通過(距離 0.307au):19時42分 甲子・不成就日 | |
| 20 | 金 | 水星(☿)が東方最大離角(離角18°07′):03時 一粒万倍日 | |
| 23 | 月 | 🎌 天皇誕生日 天長祭・旧七草 | |
| 24 | 火 | ![]() | 上弦:21時28分 己巳 |
| 25 | 水 | 月が最近(距離 0.963):08時14分 三の午・一粒万倍日 北野天満宮梅花祭 | |
| 27 | 不成就日 |
2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)
・建国記念の日 政令で定める日。建国をしのび国を愛する心を養う。
・天皇誕生日 2月23日。天皇の誕生日を祝う。
2月のお話
・如月
・February
・立春と雨水
・スターダスト現象・氷霧・星のささやき・光の春
・Wolf Moon(オオカミの満月)
・東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
・キャンドルマス(Candlemas Day)
・節分(せつぶん,せちぶん)
・太巻き寿司の丸かぶり
・宝積寺の豆撒式
・灰の水曜日(Ash Wednesday)

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」





